D.GARAGE in Japan発足記念イベント 基調講演録

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D.GARAGE in Japan発足記念イベント 基調講演録

本記事は2024年4月12日に東京(官民共創HUB)で開催しました、「D.GARAGE in Japan」のキックオフイベントにご登壇をいただきました、安岡美佳氏(デンマーク国立ロスキレ大学准教授・北欧研究所主宰)と、市川文子氏((株)リ・パブリック代表取締役)による基調講演録です。

2023年11月〜12月にかけて訪問した北欧視察の報告記事は別途ありますが、本記事も合わせてご覧いただけましたら幸いです。

※本記事は、共同代表 藤井のnoteブログの内容をそのまま転載しています。


(1)安岡美佳氏の基調講演

北欧研究所を主宰されるロスキレ大学准教授、安岡美佳氏

今、ご紹介していただいたように、今回はデンマークから繋がせていただいています。私からは「良い社会を作るには」ということで、LivingLabの話をさせていただこうかと思っています。

まず簡単に自己紹介から始めさせていただきます。私、東京生まれ東京育ちなんですが、今、デンマークに住んでおりまして、北欧研究所を主宰しているのと、ロスキレ大学で准教授をしています。基本は東京なんですが大学院のときに京都に住んでいたり、アメリカに留学したりだとか、その後、博士課程の途中にですね、北欧に行きまして最終的にデンマークのIT University of コペンハーゲンというところで博士を取得しています。

当初は2年間の滞在のつもりで行ったんですが、今年で18年目、19年目に入るところになります。専門は「デザインイノベーションにおける共創手法」と言っていて、参加型デザインだとかLivingLabの研究をしています。イノベーションでどうやって生まれるのであったりだとか、どういうふうにITが幸せな社会作りに貢献しているかっていうようなことに関心を持っています。

ドメインとしては電子政府であったりだとか、スマートシティであったりだとかっていうところに注目していて、それは北欧に住んでいるとやはりテクノロジーが人々の生活に間接的を直接的に関係してるなと思うことがすごく多くてですね、ITってやはり人の力、能力っていうのをスケールすることができるんじゃないかって。何でそれをうまくいってるのっていうところに非常に興味を持つようになったというのがあります。先ほど紹介いただきましたけれども、2022年にニールセンという人と共著で『北欧のスマートシティ』という本を上梓しています。

北欧はイノベーション、ウェルビーイングの先進国?

でですね、早速、北欧の話から入りたいと思うんですけれども、先ほど佐々木さんであったりだとか藤井さんの話にも出ていたように、北欧は非常に高い幸福度であったりだとか、イノベーションの先進国っていうふうな立ち位置で注目されているかなと。少なくともこの5年、10年ぐらいその傾向が強まってきているかなと思います。

皆さんもおそらく、よく見ている日本のメディアでも報道されているかなと思うんだけれども、例えばデジタルの分野、これ私は早稲田大学のデジタル政府ランキングっていうものを引っ張ってきたんですけれども、1位にデンマークがいたりしていますし、あとイノベーションの分野でも非常に注目されている。これヨーロピアンコミッションのあのレポート等で非常に評価されているっていうものをちょっと引っ張ってきたんですけれども、仕組みとしていろいろうまくいってるよねスタートアップだとか、あと立地っていうのがうまく社会にインストールされてるっていうようなことが評価として挙げられていたりだとか、あと幸せの指数ですね。これは国連がやっているものだけれどもやはり上位に北欧勢が来ているっていうようなものが見て取れます。

つまり何でしょうね、国際的な指標で北欧諸国までを含めた北欧諸国っていうのが、デジタルイノベーション、ハッピー幸せっていうような分野で注目されているっていうことが見て取れるのかなと思います。

なぜなのかと。寒いし、暗いしっていうところがある国なんだけれども、なんでなんだろうかって思う方も多いと思うんですね。一つには、そこに住んでいる人たちが幸せだと思えるような社会がどういうふうに作られているんだろう、これは生活している私にとっても非常に関心のある問いでもあってですね、私18年、19年ぐらい住んでいるんで、文化的なこともあるなとかって思う部分もないわけではないんだけれども、それに日本から来た私にとって分かりにくいなと思うような部分もやっぱり20年ぐらい住んでもあったりはするんですね。

でもただ、自分がどういう社会に住みたいだろうっていうことを非常に考えさせられる環境だと思ったりはします。せっかくなんで皆さんにも考えてもらいたいと思うんですけれども、自分が住みたい社会ってどんな社会だろうって何となく皆さんイメージつきますかね? 何かキーワードとかいくつか挙げられたりとかするでしょうか?

私はですね、北欧に来て考える機会が増えたっていうふうに言いましたけれども、今20年経って思うのは、なんでしょうね、私の場合ですけれども、自分の身近な家族であったりだとか、友達と幸せに生活ができるであったりだとか、興味深い仕事ができる、社会の貢献ができるような仕組み、仕事に携われているであったりだとか、あと新しい物事が生まれたり毎日をわくわくしながら過ごせるっていうことは非常に重要な観点だなというふうに思ったりしています。

北欧がなんで幸せな社会なのかというと、もちろん全てうまくいってるわけではないし、いろいろな社会課題がたくさんあるんだけれども、少なくとも多くの人が自分事として、どういう社会にしていきたいのかとか社会をどうしたいのかっていうことを考えていたりだとか、少なくとも今欠点だとかまだ足りてない部分があるっていうことを理解している上で、理想の方向に進もうと努力しているようなところであったりだとか、さらにその社会作りのアプローチ新しい社会作りのアプローチとして、いろいろなツールだとか仕組みっていうのが生まれてきたりだとか、インストールされているなっていうことを感じたりしています。

その一つが、LivingLabって、実際にLivingLabっていう言葉を使っていたり使っていなかったりするんだけれども、北欧の社会の中でそういったLivingLab的なコンセプトっていうのが機能しているし、貢献してるなっていうことを非常に感じたりしています。

ちなみにこの写真はですね、昨日夕方に撮ってきた写真なんですね。街中なんだけれどもようやく桜が咲いてですね、日本もそろそろなんでしょうか。散り始めてるときなんですかね? 今ちょうど、もしかしたら桜吹雪が綺麗な時期なのかな? 同じような状況かなんでしょうね。そんな景色がコペンハーゲンにも広がってます。

「リビングラボ」の役割と、その重要性

で、本来のLivingLabなんですけれども、簡単にLivingLabって何っていうところをご説明したいと思うんですが、私の北欧のLivingLabのイメージってこんな感じです。

よくわかんないかなとは思うんですが、これコペンハーゲンのあるアパートの水害対策のときに生まれたリビングラボの取り組みのワンシーンなんですね。ここに集まっている人たちっていうのはアパートの住民と、コペンハーゲン市の職員の方であったりだとか、戦略デザイン会社の人たち、ワークショップを運営している人たちですね

そういったような人たちが集まったりしています。何が重要かって、人がいるっていうことが重要なのかなと。人を中心に考えってことですね。

北欧のLivingLabってどういうものか。「LivingLab」。リビングのラボ。どういう意味なんでしょうっていうことなんですが、「リビング」、つまり実践生活の場で、「ラボ」なので、試しながら失敗しながらモノだとか、コトを生み出すっていうようなことが行われているような場所ですね。それだけではなくてですね、いろいろな重要な視点っていうのがあると思います。もうこれは絶対に欠かせないっていう三つの視点ここに持ってきたんですけれども、「多様性」と「共創」、クリエーションの共創ですね一緒にみんなで作っていくっていうのと、あと、「長期間の関与」というふうに3つを挙げました。

まず一つ目、「多様性」の部分なんですけれども、ここによく産官学っていうふうに言ったりしますよね。確かにそういったような枠組みで捉えてわかりやすいかなと思うんだけれども、誰でもたくさん集まればいいっていうわけではなくて、つまりメニューではなくてダイバースの人たち、ダイバーシティを持った人たちが集まるっていうことが重要なのかと思います。

ある意味社会を構成しているような人たちっていうのが、やはり参加して一緒にみんなで考えられるっていうような環境が作られるというのが重要だなというふうに考えてます。

二つ目の「共創」なんですけれども、これクリエーションですよね。集まった人たちみんなで一緒に考えていく一緒に新しいものを作っていくっていうような視点。

三つ目に挙げたのが、「自分ごととしてアクションを起こす」っていうふうにここに書いてるんですけれども、誰かに言われたから何かやるっていうよりかは、自分でどういうことが大切だっていうのを考えて自分の課題として取り組んでそこにコミットする、そこにエンゲージしていくっていうことがそれぞれの参加者にとって重要なのが、attitude、姿勢なのかなと思ったりしています。

そういうふうに考えるとですね、これつまりみんなが自分事としてコミットするであったり、みんなで社会を作っていくっていうことになるのかなと、デモクラシーマインドって呼んででいいんじゃないかなと思うんですね。

リビングラボに必要となる「デモクラシー・マインド」

日本で確かにデモクラシーっていうと、すごい政治的な色合いが強くなるっていうようなものは確かにあるのかなと思うので、この言葉を使わなくてもいいかもしれないんだけれども、でも少なくともその実、みんなで社会を作っていくっていうような姿勢だとか、うん。コンセプトっていうのがここに含まれているっていうことは非常に重要なんじゃないかなと思っています。

でですね、個人的にもDガレージがそんな場所になるといいなと思っています。エコシステムとしてのDガレージって書きましたけれども、エコシステム、つまり生態系みたいなもんですね。「デモクラシーマインド」を持っているような箱だとか舞台っていうものが、Dガレージで、その舞台であるDガレージがたくさんの様々なアクティビティを支援するような形になっていくといいのかなと思います。

それがまさに、少なくとも私が見るデンマークで行われている姿、つまり社会の中ではデモクラシーのマインドが根付いていて、様々なところで自分たちはこういうふうにした方がいいと思うような人たちが集まって、何かしらのアクションを作っていくっていうようなことがうまく回っている社会。同じようなことっていうのが、このDガレージをベースに日本で実現できたら面白いんではないかなと思っています。

「リビングラボ」のマニフェスト

それで、LivingLabなんですけれども、その他にも特徴を抽出してみて、こんなようなことっていうのは言えるのかなと思っています。

つまりここに示しているのは、「LivingLabのマニフェスト」って呼んでいるんだけれども、こんな視点を大切にしようというような考え方ですね。

何か例えば、大きく分けて3つぐらいのカテゴリーに分けられるのかなとは思うんですが、1つは「エコシステム」。もう1つは「イノベーション」。もう1つは「コミュニティ」っていう視点で分けてみました。

当事者だけではないけれども当事者が関わることっていうのはどうしても必要で、シンプルに考えると、例えば小学校の校庭を改装するのに、当事者である小学生っていうのは議論の場に入っていますか?っていうことなんですよね。これほとんど入れることはない、今の状況ではないかなと思うんだけれども、入れる必要があるというふうな考え方が北欧では少なくとも根付いていて、この辺りから(日本も考え方を)変えていくっていうことはできることなのかなって思ったりしています。はい。

LivingLabを日本風にアレンジして、日本の文化社会にインストールしていきたいと長年思っていたし、何か今回こういう機会を得て、皆さんと一緒に何かやっていくことができたら嬉しいなと思っています。

司会:ご清聴ありがとうございます。どうも安岡先生ありがとうございました。こういうオンラインですぐ繋がれるっていうのは素晴らしいですね。

安岡: そうですね本当に思いますね。本当はそこに行きたかったんですけれども、やはりなかなか今回は難しくて、でも、また別の機会に対面で皆さんとお会いする機会も出てくるかなと思います。

(2)市川文子氏の基調講演

Re:Publicの市川さん。北欧に5年半在住経験。

Republicの市川といいます。どうぞよろしくお願いいたします。
別に北欧のプロではないんすけど、たまたま私が大学を卒業した後に北欧のフィンランドに5年半ほど勤める機会がありました。通信の会社ではあったんですけれども、フィンランドは人口が少ないですね、もうマーケットないんですよね。

私達は、人のことはわからないんだと、分かろうとするという企業文化の中にいて、割と文化人類学的な別にそういう素養があったわけではないんですけれども、テクノロジーでどうにもならんので見てこいという感じですね。現場に追い出されるようにして、アフリカだの何だのと行かせていただきましたというところが私の経験になります。

安岡さんが理路整然と話してるのと比べると多分散らかると思うんですけれども、できるだけ詰め込んで、あとは皆さんと一緒に議論するという形にしたいなと思っています。

弊社リパブリックは、基本的には日本で活動しているんですけれども、”シンク・アンド・ドゥ・タンク”といういい方をさせていただいていて、世界で何が起きているのかということを理解することも大事ですし、それをどれだけ地域の中でちゃんと実験しながらというか、最終的にはきちっとそれが社会とかですね市民のためになるのかというところを常に問い続けているというですね、なかなか儲からない仕組みを持った会社でざいます。はい。真似しないでください。

これは弊社が薩摩川内市に作ったリストというスペースなんですけれども、空間を作るときもですね使うときも、その場所で何をしていくのかというときにもやはり市民として市民の方々がどういうふうにその場所があると変化が起きるのかということをかなり考えています。

何をやろうとしていたのかと、何か目的を持ってものすごく小型のものを飛ばしたとターゲットに100mでしたっけ、とにかくその範囲に落とせるかどうかっていうことが「ミッション」だったわけですよね。そこに独自性が出てきたじゃないですか。

つまり日本がやるならば、何をやるのかっていったときに、小型であるとか、正確であるとか、やっぱりそこには自分達でしか成し得ないことということが明確にあるからこそ、これが成功か失敗か、いやそういうことじゃないんだ、やったことに意義があるってことが言えると思うんですね。ここの視点が結構、「ミッション」ということも大事だったと思っています。
「パーパス」はですね、もっと広い、みんなでこっち行こうぜっていうことなんだけど、あなたは日本だから何をしますかというところに非常に重要なポイントが「ミッション」という言葉にあると思っています。

北欧だけでなくてですね、欧州は今あまりアンダマツカードという経済学者が「ミッション・エコノミー」という言い方をしていて、イギリスはイギリス、欧州はEUというところで「ミッション・エコノミー」という言葉がかなりきちっと流布されているように思います。これは単純に社会的なテーマということだけではなくって、経済も含めてですね、社会がどちらの方に行くかということですね。

欧州でいま話題の「ミッション・オリエンテッド」、「ミッション・エコノミー」

先ほどスウェーデンのイノベーション庁(VINNOVA)というのができたと思うんですが、そこで「ミッション・オリエンテッド・イノベーション」というこういうふうに、これを定義してます。

「ミッション」は大胆でインスピレーションに富んでいて、広く社会に還元するものであると明確な方向性を示し、理想的には目標を定め測定可能で野心的であるというようなことをできるのかっていう話がありますが、複数の解決策をトップダウン、ボトムアップ両方であるということが考えられますし、先ほどの共創といったときに、人の数じゃないんですと、多様性なんですっていう話を安岡さんからもありましたが、マルチレベルの関係とか活動ということを通じて共同で創造されますよというようなことです。

アポロのミッションだから月に行くってことだけじゃなくて、その人間が行ってちゃんと安全に帰ってくるってところが一緒なんですよね。やっぱりこういうすごくクリアに、明確に何を本当に成し遂げるのかっていうところは、ただ月に行くっていうことだけではないというふうに思っていて、投影している図は、実はスウェーデンのボルボという会社ですが、シートベルトを発明した会社ですね。で、改めて(ボルボは)もう1回戻ってみようと。既にシートベルトの目的って何だった? ミッションって何だったのかっていうことをもう一度考えるっていうことを最近やっていて、「ビジョンゼロ」って言うんですけど、「正直誰も死ぬべきじゃないんじゃないか」と。「車に乗っているときに、そのために我々はシートベルトを開発したんじゃないか」というような話をしていたんですね。

これイノベーション庁のスライドなんですけれども、誰もが怪我したり重傷を負ったり死ぬということがないというのが、本来的には目的だという話をしています。実はこれを最近北欧はいくつかの都市が達成してるんですね。どういうふうに達成したかといいますと、単純に車を入れないっていうですね。それを市長が掲げて、ちょっと今最近はまた解消されてしまったんですけれども、そもそも自動車が走らなければ、そういうことが起きないんじゃないかというような逆転の発想もあります。

そういう意味ではですね、これ何をしてるかっていうことを申し上げますと、誰が何をするかというようなことを明確に持っていて、それをですね、単純に遠くの向こう側に上げるということではなくて、実行を伴う宣言にする。そして実行を伴うということが非常に大事だと思います。

「ミッション」や「リビングラボ」を支えるもの

安岡さんもおっしゃってましたけれども、あのね、やっぱり人がいてやっていて、「リビングラボ」っていうの、やっぱりその人がいてということだけではなくて、その場が、その活動自体がリビングであるっていうことが非常に大事だと思うんですけれども、まさにそれがどうやっていけるのか、あるいはこれが先ほどの場合だと政策ではあったんですけれども、ただそれを政策として掲げるのではなくてですね、それをどうやって届けるかと。

それって自分たちだけできますかってときに多分できないでしょうと言ったときに、どうしても”マルチステークホルダー”というかマルチレベルでですね、実行する人たちが一緒にやらなくちゃいけないって話になってます。

そういう事例というのは実は横断的にたくさんありますということなんですけれども、こういうふうにちょっとせっかくもデンマークの方が事例があると思いますのでスウェーデンとか、イギリス、フランスとかですねノルウェーみたいなところも、私が最初にお気に入りであるお話をしょっちゅうしているので挙げてみましたっていうことです。

このままいくと3時間コースで話すので短くしますと、この写真の中で何が不思議ですかというような、これが何なんでしょうね、工事現場と重機ですよね。これ全部EVなんですよね。

今日コークス、建設現場というものが、EV化されてるんですよね。静かなんですよ。そうすると近隣の住んでる人たちが、保育園とかですね、周りの小学校にお昼寝ができるという奇跡が起きたんじゃ違うんでけども、これイノベーション調達って何かっていうと、要はですね、私達は脱炭素を実現したいと。実は公共のコース建設とかですね、工事というものがですね、実は炭素排出7%ぐらいっていうことがわかってきたときに、都市レベルで脱炭素化を図りたい、できれば建設は特に公共に事業においては脱炭素の状態を前提としたいって言ったときに、誰が手を挙げられますかって言ったときにですね、EVにしましょうとちゃんと自分たちが使っている重機なんかっていうのもですね、まずは脱化石燃料、その次は脱炭素化、ゆくゆくは全て脱炭素化したいというような目標を掲げてるんですね。面白いのはこれをやっていくとですね、公園の設備とかもですね、新品のアルミじゃなくって再生アルミ使いましょう。できるだけスタジアムを作るときにですね、EVの電池であるリサイクルしますというのはですね、今までのやっぱり新品がとにかく導入するっていうこととは全く違う発想になってくるということなんですね。

これもやっぱりだからミッションを掲げて、どういうアイディアがありますかねということを、事業者たちに取るわけですよね。そうすると、もっとクリエイティブでもっとイノベーティブで、もっと環境に良かったり、あるいはデモグラフィックな実証ができますいうようなことの事例だと思います。

あとノルウェーが面白いのはですね、今”Dボックス”という新しいタイプのナショナルセンター、これデザインセンターなんですけれども、何をやってるかって、これ地域の高校生たちがキースペースを使って、自分たちが知られるLivinglabを作ってるんですね。

見た通り、本当にお若い方たちがやってるんですけど、要はですね、ノルウェーて500万人ぐらいしか人口がいないんです。これ大事なポイントだと思うんですね。400の基礎自治体が支えてますと、多くの人と人口1万人なんですよ。でも1ヶ所でそういう事例を作れると、それって他のところも真似できるモデルができるんですよね。うちでもできますよ。

日本でも起きてることだと思います。これを上げてるのは決してすごくどれだけすごいかじゃなくて、日本でもできますよって話なんですよ。だからやりませんかっていうお誘いではあるんですけれども、乗る上で今やってることってのはですね、重要なのは拡大ではなくて自治体同士が学び合うこと意識を高めること、あるいはこういうできるんだっていうモデルを作っていくことだと思うんですね。

これ高校生たちが言ってたものです。例えば、多くがまだ漁業とか石油とかの街があるわけですよ。そうするとですね、特に女の子はですね、自分たち何して稼いでいったらいいのとかですね、実はノルウェーであったとしても男女の差っていうのはまだまだありますよって言ったときに、居場所がないとか、自分たちの存在意義がない、キャリアパスが分からないみたいな日本の地方でも起こっていることが、ノルウェーの地域でも起きています。

そういうときに彼らがどうしたらいいかっていったら、こういう場所を一緒に作ってみようじゃないかとか、街の中に面しているところにそういうパブリックスペースがあったらどうだろうか、そういうことを考えたり、ある種活躍する現場みたいなのを作ってあげるこういうことにDボックスっていう場所がやってるデザインセンターなんだけれども、実は省庁管轄から五つの地方業績管轄のところが担当していて、というようなことがあります。

デザインニング・ミッション。

「デザイニング・ミッション」という本をスウェーデンのイノベーション庁というところが出しているんですけれども、ぜひこういう内容をですね、紹介するようなご本を日本でも出そうかなと思っていて、これを主に編集監修していたダン・ヒルという方と相談したりしています。

彼らがやっていたこと、例えばどういうことかっていうと、先ほどの建築とデザインセンターとですね、ここでも揺れ動いてるんですよと言って、半永久的に起きるかというとそうではないと。だから事例をもってして私達がどうアクションをするかによって、実はEUが成し遂げていないことを私達もできるかもしれないってことは非常に重要だと思っています。

(ArkDesは)建築デザインミュージアムに今、改装中なんですけれども、デザインと人の暮らしのためのミュージアムであろうと。つまり、公設のというか既存の美術館もただ展示するところから、アクションのグループの場所に変化してきているっていうのがEUの中でも多く、イギリスもそうですね、イギリスのデザインミュージアムなんかもかなりそういう目的を持っているんですけれども、あとは研究を推進し、人々が議論する場所であるというようなことを掲げていますね。

先ほど安岡さんもおっしゃっていたんですけれども、まさにこの未知の場所をどう使うかっていうところは、そこに住まう人たちが、そこに意見を持ってくるプロとして参画すると、見ていただけるとわかるんですけれども、左側は保育園とか小学校に面している場所と、そんなマットレスがちょっとクッションの効いたマットレスで、子供たちがお散歩できる場所になっていたりする。

このプロセスの中でどういう人たちが関わっているかっていうと、バックとかっていろんな人たちが関わっていたり、まさに何をやっているかというと、ミッションの書き換えなんですね。

実は多分私達が今、周りにある仕組みやサービスやシステムというのは、元々は何か非常に社会性を持ったテーマででき、例えば給食だって、「衛生的で安く誰もがお腹がすかない状態で給食を提供しよう」ということで、多分作った。当初はこれスウェーデンと日本も一緒だと思うんですけども、それを達成しましょうということは、国、広域基礎自治体それぞれにとって、とても大事なゴールであったはず。ところがそれが時代を経てですね、もうそういうものは、果実は達成してしまっているかもしれないんですね。今もし給食を提供するとしたら、何をやればいいんだろう。

もしかしたら、より地域の野菜とかですね食材を使うというところによって、例えばスウェーデンなんかは大体人口の50%ぐらいが給食を食べてますみたいなことがありますということになってくると、そこの中でどう持続可能で自給率も高く、また健康的に、またどういうものを食べるといいのかっていうのは食育的な面もあると思うんですけれども、複合的なミッションを持たせることによって、もしかしたらお金の使い方、予算は一緒かもしれないけど、お金をどう使っていくか、ミッションを達成するために何をしたらいいかってアクションが変わってくるかもしれない。

こういう発想がですね、多分”ミッションドリブン”なデザインであり、あるいはこれからもしかしたらDガレージが達成していこうとされることなのかなと思っていまして、そのために誰が何をするかということを明確にしていくということがある意味必要、重要になってくるのかなというふうに思ったりしています。

15分という持ち時間はもうあっという間になくなったと思いますので多分、デザインもデジタルもデモクラシーも全部大事ですということと、システム再構築しようという視点と、あるいはトランスローカル、小さくですね結果を出すんだけれども、双方向に巻き込んでいく、あるいはその知見というのを共有していく必要がありますね。

市場優先のアメリカでもなく国家統制のための中国のようなやり方でもなく、何か市民を優先するという人の、ちょっと権利とですね、その人たちの暮らし優先の何かあり方があるし、ぜひ日本はこの選択肢でいたいというふうに思ったりするんですけれども。そして「デモクラシー」というのはですね、「ミッション」というものを伴って暮らしを豊かに、人々のところを中心にしながらやっていくというところも大事です。

「デモクラシー」ってことは、実はもっともっと議論すべきポイントだなというふうに思って、ここでご紹介しきれないんですけれども、Dガレージの中で探索する方向性の一つの足だというふうになればいいなというふうに思っている次第です。
ありがとうございました。

司会: どうもありがとうございました。聞きたいことがたくさんあります。ここからは、皆様からのご質問があればお伺いしたいと思います。

(3)安岡氏&市川氏を交えてのディスカッション

日本のリビングラボは?

参加者:
ありがとうございます。お2人のプレゼンも大変興味深く伺いました。
たくさん聞きたいことがあるのですけれども、一つ「LivingLab」という観点で言うと、もうご存知の通り日本でも「LivingLab」と称して始めてるところっていくつかあったりとか、これってどうなのでしょうか。
全然足りないものなのか、それともいい線いってるんだけど、まだこういうところが足りないとか、こうした方がいいんじゃないかみたいな、何かお考えとかですね思ってらっしゃることがあったら、お伺いできればと思います。

安岡氏:
はいそうですね。最近日本でも「リビング」がすごく盛り上がってるなっていうのを感じています。

そうですねリビングラボっていうふうに名前を挙げていなかったとしても、リビングラボ的な取り組みをしているなっていうところもたくさんあると思うし、リビングラボっていうふうに名前を挙げていても、例えば本当に実証実験系の昔ながらの、何でしょうね、やっているところもあるかなというふうなことは感じたりはしています。

でもその中でも、例えば先ほどご紹介したリビングラボの3つのポイントに見られるように、やはりここだけは忘れちゃいけないよっていうポイントはあると思っていて、それが例えば当事者の参加であったりだとかっていう部分なんだけれども、そういうところは私も積極的に発信したりしていきたいなと思っています。

市川氏:
いや、リビングラボで結構悩ましいのは、ある種、もの作りの民主化であり、多分何かしらの民主化するという自律分散的な組織とか場所が今後どうなっていくかっていうのは、多分その先ほども言ったみたいに、そこで何が固有で起きたのか、どういうインパクトがあったかっていうところの情報共有がすごく大事になってくると思っていて、そこはもっとやらなくちゃいけないんじゃないかなっていうのは、日本だけじゃないと思うんですけれども、非常に課題意識がありますという感じですね。

でもなんか確かにLivingLab的だなと思う取り組みって本当にたくさんあって、できればそれをよりデザインの分野だったりデジタルの分野だったりっていうところでも起きていることだったりするので、横串をデモクラシーみたいなことをテーマにもうちょっと掲げられると良いと思ってます。

何かそういう心意気で、お互いの、オードリー・タンとかってすごい有名じゃないですか、彼何やってるかっていうと、全ての毎週水曜日にオフィスオープンオフィスをやってるんですけど、あれ全部もうユーチューブで流してるんですよ。垂れ流しです。そうすると後で共有するんじゃなくて、今共有するんですよ。だからその”今でしょ”的なこともすごい大事だなって思っていて、そこはもうちょっとプロセスを私達も意識的に持った方がいいんじゃないかなというのはしています。

北欧流のデザイン、デモクラシーを示す指標はあるか?

参加者:
本社の本当にその何か考えることがたくさんありすぎてうまく考えがまとまっていないんですけれども。

質問としては、比較するわけではないのですが私は過去7年間シンガポールに住んでいたんですね。シンガポールも人口的にはちょうどノルウェーと同じぐらいの500万人ぐらいで、GDPパーキャピタルで見ると、全部トップ7に入っているところなのだから、そういう意味でもすごく共通点はあるものの、決定的に違うなとお話を伺いながら聞いていたのがおそらく”ミッションドリブン”だとすると、シンガポールでは”ゴールドリブン”だと思っていても何か国が”ゴール”を作って、もう企業のように動いている。政府のもとに、「こういう経済成長するからこういう移民政策をして今年はもう何人受け入れる」みたいなコピーってやって決めて、achieveして、今の地位を築く。

それに対しておそらく北欧っていうのは、もう少し”ミッションドリブン”であくまで、このソーシャルであったりとか、コミュニティの人の人権っていうところでドライブしているところで、同じ小国エリアのナチュラルリソースもこんなにあるわけではなくってなのにすごく成功しているのは、すごく興味深いなとお話を聞いてから思っています。

その際に、日本はもちろんもう国としてやっぱり人口が大きいので、北欧のようにいきなりトランスフォーメイーションするっていうのは、例えば明日から税金40%になったら非常に日本の国民はみんなびっくりしちゃうと思うのでできないと思うんですけれども、学ぶところは絶対すごくたくさんあると思っていてそれを考えたときに、具体的に北欧の専門家のお2人にすごくお伺いしてみたいのが、どういう「KPI」っていうとすごく短期的なんですけど、どういうことが達成できると、この北欧型の「ミッションエコノミー型」に近づいたという、一つの指標みたいな、それは国家レベルにするとすごくもう大変なことになってしまうと思うんですけど、コミュニティレベルでも何かこう、こういうことができれば、自分たちを込めてあげることができるというか、頑張ったなって言えるみたいな何かそういったアドバイスみたいなものがあったらぜひ教え、教えていただきたいと思います。

安岡氏:
はい。確かにシンガポールって、すごい面白いなっていうふうに思うんですよね。私もそこまでシンガポールのことは語れないなと思いつつも、北欧でいいなと思うのは、やはり幸せ度も高いっていうところなのかなって思うんですよね。

もしかしたら経済的なところとかも安定している。いろんな要素があるとは思うんだけれども、もうみんなが納得していたりだとか、自分の社会だとか自分生活は、生活に満足しているっていうふうに思える人たち不安だとか、がそこまでな多すぎず、安心して暮らせるような社会が作られているっていうのは私は目指すところなのかなというふうに思ったりはしています。

だからKPIで言ったらそこの部分なのかなと。例えばちょっと語弊があることを恐れずに言ってしまうと、中国の人たちも幸せだと思うんですよね。例えば経済がすごく好調で、毎年例えば収入が倍増していますよっていうようなことであれば、たとえ何か無茶な、何でしょう、道筋を作られたとしても、それなりに満足している人っていうのはたくさんいると思うんですよね。でも全員が平等意識を感じてであったりだとか、何でしょう、気がついたら、どん底まで起こってしまったっていうような不安が多分全然ないわけじゃない。そういうふうに考えたときに、あの北欧の安心感っていうのはやはり飛び抜けているのかなって思ったりします。

市川氏:
多分、北欧とシンガポールって、実は似てると思うんですよ。割と国が小さくて、明らかに何かしらの戦略をみんなが持っていないといけない。

(シンガポールは)未来洞察みたいなことも、すごく戦略的にされてると思うんですけど、日本だったら防災に関しては多分あるし、意識あると思うんですけど、全ての領域においてAIはもっと開発しなきゃいけないかってそういう何かメインストーリーのものやらないけど、見えてない、顕在化されてないリスクに対して、もし起きちゃったらどうするのっていうところのプランニングっていうのが、日本は弱いけれども、シンガポールも非常にお上手だし、方向もあると思う。

それはね多分どっちかどっちもそういう意味では日本よりは、「ミッションドリブン」であるというふうに思っていて、そこは学ばなきゃなと思うんですし、実は何ができたら褒められるのかって話でいくと、必ずしも皆さんと賛成というか同意見なんですけどね、うちの会社でよく言ってるのは、明らかに肩入れされてきてないステークホルダーが1人でもちゃんと声を持つ、意見を持つアクションができるっていう状態に持っていけるかっていうファーストステップはめちゃくちゃ大事でっていうのは、なぜかっていうと、今の公共サービス、あるいは市場の原理の中で救われていれば、その人は多分そこまで不幸ではないということになる。

そこから圧倒的にこぼれてしまっているのが誰かっていうところを顕在化させて、その人が何か「クオリティオブライフ」なのか、あるいは単純に自分がこれやりたいっていう話になるかもしれないんですけど、そういう希望を持つっていうところになれば、顕在化されてインパクトとして見えなければ、おそらく漫然とLivingLabでも失敗なんじゃないかなっていうふうに思っていて、あの遠くのたくさんじゃなくて、今の1人みたいなところができれば私は褒めていいんじゃないかなというふうに思ったりしています。

日本の課題は?

参加者:
北欧のデンマークのやり方を日本に取り入れるっていうのはちょっとなかなかそのままできないなと思ってます。先生からお話伺って一番まず違うなと思ったのは、(北欧では)市民の市行政に対する信頼度はものすごく高い。先生もおっしゃってましたけれども、やっぱり市民がしっかりと社会に目を向けていて、それを行政がしっかり汲み取って必ずフィードバックを起こす。それが市民が自分たちが社会にちゃんと貢献する場があるんだっていうところを、50年間かけて民主主義アップデートされてそういう形になったと。

LivingLabのあり方を、しっかりと政治家も体現している。市民も一体となってやっている。ここの辺りは日本にはものすごく課題が大きいなと思っておりまして、日本の市民、我々社会がどう行政に信頼を取り戻して一体となれるかっていうのはなかなかハードルは高いんですけれども、これはやんなきゃいけないんだろうなっていうのは思いました。

ただ一方で、歴史を振り返って明治維新ぐらいまで遡って勉強したんですけれども、明治維新は、3000万人の人口のうち50万人で達成したという話を聞いておりますので、100%全員がそう活動しなくてもそれぐらいの人数規模でみんなが変わっていけば、もしかしたらまた明治維新のように日本が変わっていくのかなというふうにちょっと思ったりもしているので、先ほどお話がありましたけれども、こういうDガレージが1000個あったりとか、そういう活動で3000万人のうちの50万人のような活動をですね、改めて今の日本で達成できれば、少しずつまた日本は変わっていくのかなというふうに思っているところです。

あとは日本人が一番ウェルビーイングだった時代って何か江戸時代だって言われていることもあります。江戸時代はとにかく今よりもとんでもなく仕事がたくさんあったと。いろんな人たちがいろんな活動、社会に貢献できるような仕事がたくさんあって、三方よしで、みんなが政治経済活動を行っていたという話もありましたので、何かそこは今後議論したいですけれども、資本主義が入ってきてから少し日本人のそういう、何でしょう、働き方みたいなところも変わってしまったのかなっていうところもあるので、日本は改めて歴史を振り返りながら、どういう時代が一番日本人としてのウェルビーイングだったのかっていうところも分析したいですし、それを今の時代にどう体現していくのかっていうのを、北欧のやり方とか信用口座のやり方も分析しながら、それを行政とビジネスでどう実現していくのかっていうのをちょっと考えていきたいと思っています。

安岡氏:
ヒントは近代化以前かなと思いますけどね。
縦があって横があるじゃなくて、その横のそれぞれの中でどういう世間みたいなものがあったのかみたいな。ある種その時間とか関係性とかってことを忘れて何か語り合うみたいなこととかがないとか、多分そういうとこその幸せとかゆとりみたいなものと、そのデモクラシーみたいなものとかあるよって多分、何かそれループしてるような感じがあって、何かをやったからそれが手に入るってよりは、そのプロセスの中でそういうものを探求すると、そこから立ち上ってくるデモグラフィックのプロセスみたいなものがあるような気がしています。

司会:本日はありがとうございました。


イノベーションや幸福、ウェルビーイング の素地になっている北欧の価値観が、基調講演やディスカッションの中で議論されたように思います。

その上で「ミッション」をそれぞれが意識して、社会をより良いものにしていこうと関わっていることが提起されました。日本においてもソーシャルイノベーションやリビングラボの取り組みが各所で進んでいますが、そうした動きの中で、単に人が集まるだけではなく、ダイバースを大事にし、主体性を持って、動いていくことが重要なのだと考えています。

また最後に参加者の方が仰っていましたが、日本人全員がそのような取り組みをせずとも、そのうちの5%や10%といった人たちが動くことで、社会はガラリと変わっていくのかもしれません。そうした活動をリードしていく存在に、今回立ち上げた団体「D.GARAGE in JAPAN」がなっていけるように、私自身も活動していきます。

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