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わたしたちとともに平和のムーブメントを起こしませんか?
FINANCIAL
SUPPORT
このコミュニティは志ある有志によって構成され、活動しています。寄付・協賛による後押しを通じて、その想いを共有し、ともに課題と可能性に向き合いませんか。
HUMAN
SUPPORT
想いの火種を、変化を起こす行動へと繋げるには、アイデアをカタチにしていく運営メンバーの存在と強いリーダーシップ、豊富なスキルや多様な経験が不可欠です。
COLLABORATIVE
SUPPORT
問題解決のための革新的なアイデアをともに描き、価値を創出するために、多様な個人・企業・団体パートナーとのコラボレーション(共創)が最大の財産です。
Our Way
私たちらしさ、行動指針 4Ways
平和のバックボーン(Peace)
国際平和拠点ひろしまのビジョンに賛同し、平和を軸として活動する
経済人としての姿勢(Business)
ビジネスが持つ平和への影響力を自覚し、そのあるべき姿を問い続ける
対話と協働(Collective&DEI)
一人ひとりが持つ多様性を活かし、ポジティブな社会的価値を生み出す
ワクワクを楽しむ(Serendipity)
ワクワクするような偶発的な出会いや予想もしなかった発見を楽しむ
Our Policy
私たちのポリシー
私たちは、広島県内の団体と広島県が共同で設立した「へいわ創造機構ひろしま(HOPe)」から公認のライセンシーとして活動しております。
公益・非営利・中立の3原則を維持し、有志の手で公共財を創り、社会全体に還元する橋渡しとなります。
特定の政治的または宗教的な思想を持たず、そのような団体を支持せず、活動に関与しません。
独自のブランドとアセットを活用して公共財を創り、社会全体に還元する存在となります。
へいわ創造機構ひろしま(HOPe)のコミュニティライセンシーとして公式に認定されています。
国際機関や経済団体、企業、団体、その他の多様なステークホルダーとの関係性を構築し、エコシステムのハブとなります。
For Corporations
企業・団体の方々へ
下記のようなご相談について、お問い合わせフォームからご連絡をお願いします。
- ブランディングや共同研究を目的とした資金提供
- 社員育成とスキルアップを目的としたプロボノ人材の派遣
- ビジネス機会創出を目的としたパートナーシップ
- リサーチや事例取材等を目的としたヒアリング協力
- リクルーティングやマーケティングを目的としたイベント共催等
- 上記以外のご相談
Benefit
私たちがコラボレーションで提供する価値
私たちへのご支援または協働を通じて、3つの価値をご検討いただけます。
ネットワーク
・ 広島県(行政)やパートナー団体へのドアノック機能の提供を通じたリファラルでの関係構築の機会
・ 世界平和経済人会議ひろしまのプラットフォームを活かした新たなビジネスおよびパートナー獲得の機会
ブランディング
・ 公的機関や非営利組織との協働及び信頼性の高いメディアを通じたブランディング、レピュテーション向上
・イベント等へのスポンサー/パートナーシップを通じた露出とZ世代やリーダー層へのリーチ獲得の機会
事業開発
・ Z世代やリーダー層との協働を通じたサステナビリティ志向のサービス開発やマーケティング
・ 当団体が有する調査研究データやナレッジを活用した人材育成、組織変革およびリスクマネジメント
Voices of Partners
国際平和拠点ひろしま+東京コミュニティが紡いだ繋がり
へいわ創造機構ひろしま(HOPe)では、平和な世界の実現に向けて多様な主体と協働するためのプラットフォームの構築を目指しております。その取組の一つとして、ビジネスと平和貢献のあり方の関係を多面的に議論することで、真に平和で持続可能な国際社会につなげることを目指すことを目的に、「世界平和経済人会議ひろしま」を開催しております。この趣旨にご賛同いただき、令和3年に「国際平和拠点ひろしま+東京コミュニティ」を創設され、「世界平和経済人会議ひろしま東京セッション」を開催されていることを、私どもとしましても、大変心強く思っております。今後とも、東京コミュニティがますます発展し、ビジネスによる平和への貢献を志す仲間が増えることを大いに期待しております。
多様な主体と協働するためのプラットフォームを構築を目指す。
ビジネスによる平和への貢献を志す仲間が増えることを期待。
松崎 万紀子
Makiko Matsuzaki
へいわ創造機構ひろしま チーフ・マネージャー
LIFULLは、「あらゆるLIFEを、FULLに。」というコーポレートメッセージのもと、個人が抱える課題から、その先にある世の中の課題まで、安心と喜びをさまたげる社会課題を、視点を変える発想で解決していくことを目指しています。そして究極的には最も大きな社会課題の一つとも言える世界平和の実現が、人類にとっても不可欠なことと考えており、国際平和拠点ひろしま+東京コミュニティを支援させていただきました。
究極的には最も大きな社会課題の一つとも言える
世界平和の実現が、人類にとっても不可欠
井上 高志
Takashi Inoue
株式会社LIFULL 代表取締役社長
たった1日でいいから「人と人が争わない日」をつくろう。
そんな想いから生まれたのが9月21日の「 国際平和の日 = ピースデー 」です。PEACE DAY財団では、毎年9月21日前後にPEACEDAY WEEKを開催する他、毎月21日にはPEACEDAYマンスリーと題したイベントを開催しています。
ロシアによるウクライナ侵攻が残念ながら継続し続けてしまっている今、改めて平和の重要性について思いを馳せることが多くなっているかと思います。
国際平和拠点ひろしま+東京コミュニティさんともますます連携しぜひ平和へのムーブメントを一緒に盛り上げていきたいと思っています。
たった1日でいいから「人と人が争わない日」をつくろう。
平和へのムーブメントを一緒に盛り上げていきたい。
井上 高志
Takashi Inoue
一般財団法人PEACE DAY 代表理事
普段とは異なる視点や時間軸、世界観で事業を考えるきっかけになります。特に昨今のように環境変化が激しくなってくると、どうしても目先の従業員、地域、取引先、消費者、家族の範囲で「いかに立ち回るか」と近視眼的になってしまいます。
そういう時に一歩・二歩外からの切り口で、目的に立ち返ってビジネスを見る本当に良い機会になっています。
環境変化が激しい時代には近視眼的になりがち。
そういう時に、目的に立ち返ってビジネスを見る良い機会に。
大塩 和孝
Kazutaka Oshio
株式会社すぐる 代表取締役社長
当社は「良質なデジタルで、社会を豊かに前進させる」というパーパスを掲げ、大手企業のWebサイトリニューアルをメイン事業にしています。
また、日本と世界のSDGs 事例を紹介する「SDGs fan(https://sdgs.fan/)」というメディア運営も行っています。
東京コミュニティを応援することで、SDGsの目標のひとつである「平和と公正をすべての人に」に少しでも寄与したいと考え、メディアパートナーをさせていただきました。
今後もWebサイトを通して、企業・団体が実践するSDGs事例を発信いたします。
企業・団体が実践するSDGs事例を発信。
「平和と公正をすべての人に」に少しでも寄与したい。
澤田 亜希
Aki Sawada
株式会社コネクティ
UI/UX Design Site Development 部
ブランドコミュニケーションチーム
私は小学校2年生から中国・カナダ・メキシコ・スペインに留学してきました。国籍・言語・価値観などでたくさんの境界線を感じ、現在は「世界中の境界線を溶かす」をパーパスに活動しています。私自身の多くの体験から『心の平和』の大切にしています。次世代に平和への想いをつなげ、世界中の誰もが『心の平和』を持てる世界を願っています。
国籍・言語・価値観など、世界中の境界線を溶かす。
世界中の誰もが『心の平和』を持てる世界を願って。
平原 依文
Ibun Hirahara
HI合同会社代表
文部科学省「トビタテ!留学JAPAN」は、2013年にスタートした日本の若者の留学促進キャンペーンです。主な取り組みである、民間寄附を原資とする官民協働海外留学支援制度「新・日本代表プログラム」においては、多彩な分野での留学を通じたグローバル人材育成を目指しています。留学は、日本の若者が世界中の国々の方と出会い、切磋琢磨し、友情を育む機会となります。その積み重ねが異文化理解や国境を超えた対話を助け、平和構築に貢献していくことを期待しています。
※個人のコメントであり組織を代表するものではありません。
留学は、異文化理解や国境を超えた対話を助ける。
平和構築に貢献していくことを期待。
西川 朋子
Tomoko Nishikawa
文部科学省
トビタテ!留学JAPAN
広報担当
価値創造によって、社会にポジティブな影響を与えられるビジネスパーソンが集結するこの会議の意義に賛同し、私たちグラアティア(株)も微力ながら支援させて頂いています。
人と人が交わる場づくりを目指すGreen Dining (グリーンダイニング) の「コミュニケーションが弾む料理空間」を囲み、参加者同士が和気あいあいと意見を交換する姿を見ることを嬉しく思います。私たちも、持続可能な世の中に貢献すべく、皆様と一緒に活動しています!
人と人が交わる場づくり、コミュニケーションが弾む料理空間。
参加者同士が和気あいあいと意見を交換する姿が嬉しい。
新垣道子、竹内恵子
Michiko Aragaki / Keiko Takeuchi
グラアティア株式会社
代表取締役
平和はつくらなければ得られないもの、日本で暮らす私たちはそのことを忘れがちです。セッションに参加する中で、ビジネスを通じて平和をつくることを真剣に議論されている人たちがたくさんいることに励まされました。私たちJICAが日々向き合っている世界では、今も紛争に苦しむ国々、紛争後の復興に向けて努力している国々がたくさんありますが、平和で安定した社会を作る上で、ビジネスはとても重要なもので、平和に向けた大きな可能性を持っています。ぜひまたこのようなセッションを開いていただき、どのように社会にインパクトを生み出していくか、一緒に議論できれば嬉しいです。
私たちJICAが日々向き合っている世界は紛争と復興。
平和はつくらなければ得られないもの。
島田 具子
Tomoko Shimada
独立行政法人国際協力機構(JICA)
ガバナンス・平和構築部平和構築室 副室長
若者から世界を変えていく。そんな思いを掲げた世界経済フォーラムが組織するグローバルな若者のコミュニティ、Global Shapers Community(GSC)の一員として活動していた際に、本コミュニティと出会いました。
私個人も、「東アジアの次世代が、近くて遠いと言わない社会をつくる」を人生のミッションとして学生時代から活動。歴史的・政治的対立から起こる国民感情の揺れ動きを見ながら、この地域の平和の在り方を常に考えている立場として、日本社会の中で平和が当たり前に話せるような社会を創りたいと常に思っていたところ、佐々木さんの行動力、そしてコミュニティのもつ可能性に共感し、参画。東京で行われたセッションへ、同様のグローバルコミュニティであるOne Young World Japanのアンバサダーとの登壇や、GSCの本活動の拡散を、これまでお手伝いさせて頂きました。今後も可能性を信じ、平和を願う多くの人に、この活動が参画しやすいものとして届きますように。
若者から世界を変えていく。
日本社会の中で平和が当たり前に話せるような社会を創りたい。
長川 美里
Misato Nagakawa
NPO法人 Wake Up Japan 副代表理事
Global Shapes Community 横浜アラムナイ
平和とビジネスのあり方を多方面から改めて考える機会となりました。
私たちは、アジアから世界に情報を発信している英字紙ジャパンタイムズとして、正しい情報を、いかに必要なところに迅速に届けることができるかが、平和貢献の一つだと考えます。
世界は様々な問題に直面しています。同じ志を持つ国々、そして企業が協力し合い、それぞれの取り組みを進める必要がある今、国際平和拠点ひろしま+東京コミュニティ様の取り組みから、改めて自分たちの役割を考え、次に進むためのキッカケを与えていただいています。今後とも、豊かな社会の実現に向け、共に歩んで行きたいと考えております。
正しい情報を必要なところに迅速に届けることも平和。
自分たちの役割を考え、次に進むためのキッカケに。
末松 弥奈子
Minako Suematsu
株式会社ジャパンタイムズ 代表取締役会長兼社長
コングレは、2022年の東京セッションで、当日運営に携わらせていただきました。関係者の皆さんがこの意義ある会議を自分たちの手で成功させようと、生き生きと取り組んでおられる姿がとても印象的で素敵でした。その後のG7広島サミットの運営も担当させていただき、強い想いが人々をつなぐ、こうした「場」の重要性を改めて感じるとともに、平和の連帯を築くムーブメントがさらに広がることを願っています。
強い想いが人々をつなぐ、こうした「場」の重要性を感じる。
平和の連帯を築くムーブメントがさらに広がることを願って。
武内 紀子
Noriko Takeuchi
株式会社コングレ
代表取締役社長
2023年2月に東京にて開催されたイベント「世界平和経済人会議ひろしま東京セッション」に、団体として参加いたしました。 弊団体は、G7の公式関連会議として、”Youth 7サミット”を主催しています。サミットでは、平和構築や経済など重要度の高い国際課題について議論を重ね、G7の首脳らに政策提言書を提出いたします。 今回参加したイベントでは、平和と経済について第一線でご活躍されていらっしゃるグローバルリーダーの皆様のお話をうかがうことができました。また、全てのセッションにユース代表が必ず登壇するなど、年代や専門領域の垣根を超えて、意見交換ができる貴重な場を提供いただきました。異なる取り組みをしている団体や個人が、価値観や想いを共有することで、これまでにないようなコラボレーションが生まれる素敵なプラットフォームだと感じております。
年代や専門領域の垣根を超えて、意見交換できる場。
価値観や想いを共有し、コラボレーションが生まれる。
大倉 由莉
Yuri Okura
G7/G20 Youth Japan 共同代表
Salesforceでは、1-1-1モデルという形で社会貢献活動を通じ様々なリソースを社会に還元する取り組みを行っています。
ユースによるChangemakersプロジェクトにおいて、社員が就業時間の1%を活用したプロボノボランティアとして参画、プロジェクトの立ち上げや進行の面でビジネスで培ったスキルを用いて支援を続けています。学生のみなさんに伴走しその成長を見守ることで、日々の業務とはまた違った刺激を受け、社員自身も視野を広げることができ、社会課題への理解を深める良い機会になっています。
Salesforceの1-1-1モデルで社員が学生をプロボノ支援。
社員も刺激を受け、視野を広げ、社会課題の理解を深める機会に。
アジェイ めぐみ
Megumi Agyei
株式会社セールスフォース・ジャパン
社会貢献部門 社員ボランティア・寄付プログラム担当
(撮影会場:東急株式会社 渋谷SOIL/この座談会は2023年10月11日現在の情報に基づきます。)
共感で二項対立を超えて、Giveし合える場が価値。
- 高阪 のぞみ(写真中央)
- Nozomi Kosaka
Business Insider Japan
共同編集長/ブランドディレクター - 百野 公裕(写真左)
- Masahiro Momono
一般社団法人グラミン日本
理事長 - 岩澤 康一(写真右)
- Koichi Iwasawa
Key Message International
代表 - 宇野 晋太郎(写真奥)
- Shintaro Uno
一般社団法人ユースキャリア教育機構
代表理事
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私たちに賛同していただいたご出演者やパートナー団体の皆さまによる座談会の第1回。
テーマは「パートナーシップが創出・加速した価値」。その背景や想い、大切にしている価値観、気づきや変化、そして私たちと描く未来像を振り返っていただきました。
いろいろな立場のステークホルダーを巻き込んで、しかもボランタリーに参加しているというのは、これからの時代のあり方を考えた時にとても魅力。
— まずは、皆さんが国際平和拠点ひろしま+東京コミュニティに賛同して頂いた背景や想いをお聞かせください。
高阪 Business Insider JapanはWebの経済メディアで、ビジョンとして「Better Capitalismーやさしさがめぐる経済をつくろう」を掲げています。簡単に言うと誰も取り残されない、誰かが一人勝ちするのではない、しかもそれがビジネスにも繋がる世界をつくりたいというビジョンです。平和とビジネスということを掲げている佐々木さんの活動は、私たちが考えているコンセプトにとても近いなと感じています。近いと感じるのは、いろいろなステークホルダーを巻き込んでいるところです。どうしてもビジネスカンファレンスですとビジネスの人だけ、しかもいわゆる著名人ばかりで、アカデミアだとアカデミアの人、ソーシャルセクターだとソーシャルの人しかいないということになりがち。その点で、色々な立場のステークホルダーの方々が、しかもボランタリーに参加しているというのは、これからの時代のあり方を考えた時にとてもいいなと感じます。
佐々木 ビジネスの人たちだけでやるのではなくて、色々なセクターの人たちと協働することによって大きなパワーが生み出せるんじゃないかという話ですよね。そして、ベターキャピタリズムですね。
高阪 キャピタリズムと言うと、特に私たち日本人はすごく遠く感じるので、あまりキャピタリズムという言葉は前に出さないで、「やさしさがめぐる」という表現をしています。お客様だけでも従業員だけでも社会だけでも取引先だけでもなく、それぞれとより良い関係を作るビジネス、より良い関係を作る社会というのがこれからの時代のスタンダードになっていってほしいという想いです。
出演でより多くの人に貧困問題を知っていただく機会に。それがきっかけで、ドイツのSAPジャパンと連携して、新規事業が立ち上がりました。
佐々木 ビジネスに対してソーシャルに目を向けると、ソーシャルセクターでは逆にNPOの人たちだけで頑張っているということがどうしてもありがちだと思います。そこをうまくビジネスの人たちを巻き込んで工夫されていらっしゃるのが百野さんだと思います。
百野 社会課題がどんどん拡大していく中で、特にグラミンは貧困問題に注力しています。ソーシャルセクターや政府のセーフティネットの網が十分にかかっていないという状況の中で、企業の大きな力を社会課題に振り向けるために企業と連携するということ、アカデミアを通じて若者にソーシャルビジネスというものをよく知ってもらうということ、この2つの大きなお題があります。
日本では貧困問題やジェンダーギャップの解消に注力されていない現状ですが、課題が認識されないと解決が進んでいかないということがありますので、出演させて頂いたことでより多くの人に知っていただく機会をいただいたのが非常に良かったなと感じます。実はそれがきっかけで、ドイツのSAPジャパンと連携して、新しいソーシャルビジネスの新規事業が立ち上がりました。地方の女性をデジタル・スキリングして、東京に一極集中しているITの仕事とマッチングするハローワーク機能を提供するものです。SAPの方がグラミン側に入っていただいて、連携してビジネスが生まれた最初の出発点でした。そういった良いきっかけを作っていただきました。
佐々木 私たちのイベントで出会いが生まれて、そこで出会ったパートナーと連携して新しいソーシャルビジネスの活動が立ち上がって、今も現在進行形で進んでいるということですね。学生など若い人たちにフォーカスしている団体との連携はあったりしますか。
百野 我々としては女性の中でも特にシングルマザーに特化しています。シングルマザーの貧困率の高さによって子どもの貧困の連鎖が起こっているので、そこの断ち切りをしたいと思っています。子どもの機会格差は非常に重要な課題なのですが、親の支援と子どもの支援が日本はどうしても分かれてしまっているので、そういうところでいろんな団体と連携して一緒にやるということは重要です。
日本のトップレイヤーで社会を動かしているような方々を学生や若い起業家に多くご紹介いただけることがすごく助かっています。
佐々木 そういったビジネスセクターやソーシャルセクターの方々、特に大人たちとうまく連携しながら、若い人たちのキャリアを描いて若い人たちの力を使っていこうという活動をしているのが宇野さんだと思います。
宇野 U29の自己実現ができる最高の環境を創ろうということが主な活動テーマなんですけれども、彼らの一番大事にしている活動の一つが起業を目指すことです。所属してる学生の7割くらいが社会課題の解決、地域問題の解決をやりたくて起業を目指してる子が多いです。ただ、それを目指すにあたって、ちょっと問題が大きいがゆえに、そこに到達するまでに時間がかかることとマイルストーンがなかなか引けないということが彼らの中にあったんです。そこに佐々木さんがちょうどお越しいただいたところが大きいと感じます。佐々木さんと協力させていただくことになった理由は2点あります。
1つは、佐々木さんは経験値がすごく豊富でありながら、学生たちに何とかチェンジメーカーになってほしいという気質をお持ちで、メッセージをいただいたところが一番大きいです。佐々木さんもおっしゃってるんですが、この活動が年配の方たちのただのディスカッションの場になっている限り世界は変わらない、みたいなところにすごく危機感を持っています。一方で私たちの団体には、未来を良くしていきたい世代がいるものの、彼らがどうしていいかわからないということがあります。そこの問題意識の一致があって、ぜひご一緒しましょうというところになりました。
もう1つは、高阪さんもおっしゃったように、ステークホルダーを多くご紹介いただけることがすごく助かっています。私たちの団体は学生や若い起業家が多いので、日本のトップレイヤーで社会を動かしているような方々にリーチすることがなかなか難しいんですが、佐々木さんがパイプとなって繋いでくれることで、学生たちも視座が一瞬で上がっていくということがあります。そういう世界線に行けるんだっていうことが具体的に見えると、マイルストーンとして何を引けばいいのかが少し見えてきます。そこを一緒にやっていけるといいなという想いで、CHANGEMAKERSという若者支援プログラムを協働しています。
コミュニケーションを通じて社会課題を解決するアプローチを考えていて、平和の価値を考えながら、平和を手段としてうまく使えるといいなと。
佐々木 私たちは平和とビジネスをテーマに活動していますが、テーマが大きすぎて、平和をどう捉えたらいいのか、どうみ砕いて伝えたらいいのかというコミュニケーションがやっぱり難しいなと感じています。そこで、国際開発やJICAにも携わって、広報のプロでいらっしゃった岩澤さんにご相談をさせていただきました。
岩澤 広報・コミュニケーションを専門にしていたんですが、一方で、もともとの専門が平和学や紛争解決で、留学して勉強していました。それが一番最初の原点です。メディアやコミュニケーションにも興味がありました。元々コミュニケーションを通じて社会課題を解決するアプローチを考えていて、営利と非営利を行ったり来たりしていました。そんな中でお声がけいただいたので、そういうことであればという気持ちでした。
平和学を勉強してると、一番最初の必修の授業はピース・パラダイム。名物授業らしくてよく覚えています。そこでは5つくらいのアプローチがあることを学ぶんです。
1つ目はパワーの話、win or lose、典型的なのは帝国主義時代の話。それではだめなんだけど、とはいえ現実はそういう原理で世界が動いているということを最初に習うわけです。
2つ目が国連などの組織で仕組みを作って何とかしましょうというインスティテューションの話。
3つ目がコミュニケーションです。Getting to yes的なことに加えて、和解や外交も含まれます。
4つ目が非暴力。
5つ目はスピリチュアルなもので、トランスフォーメーション、変化自体になりましょうというもの。
私が学生のときに一番興味を持ったのが3つ目のコミュニケーションと4つ目の非暴力。それを今もずっと自分の事業でやっているんです。共感がコミュニケーションでは大事ということを考えて、それは広報の現場とかジャーナリズムとかでも大事だと思っていて、そういうところで平和の価値を考えながら、平和を手段としてうまく使えるといいなと考えていて、今に至っています。
良い意味でフリーライダーだらけなんですよね。平和の定義に正面から向き合っている、平和を追求する組織の姿として面白いし、ワクワクします。
— 東京コミュニティとのパートナーシップの魅力、ご一緒したことで得られた気づきや変化があればお聞かせください。
岩澤 まず平和って売れないじゃないですか。儲かりましょうと思ったら平和にしましょうという発想になりそうですが、理屈はあるようでないというところがあると思うんです。そこを定義しようということは私も前から考えていたんですが、難しかった。それを正面から向き合っているのは面白いなと思いました。もう一つは、良いところでもあり悪いところでもあるのですが、有志の人がすごいいっぱい集まっているのを見て思ったのが、フリーライダーだらけなんですよね。これは良い意味です。平和ってそういうもんだなと思っています。ただ乗りできるのが平和。一方で、組織で何かやろうと思うと必ず役割分担ができて、階層ができて、引っ張っていく人と、ただずっとただ乗りを続ける人がいて、そういうことの縮図を見ている気分です。平和を追求する組織の姿として面白いし、ワクワクします。
高阪 3つ目と4つ目に共感されたということですが、平和学の中では5つ目が最上で、進化していくものということなんでしょうか。
岩澤 1つ目は選ばないようにしようということを教えていて、2つ目から5つ目までは人によります。キャリア選択の問題であって、どれが良いとか悪いとかはありません。実際に私が一緒に勉強した人も、自分はアフリカを平和にしたい、だから国連に行くんだっていう強い意志を持っている人もいたし、一方で外交の世界、メディアやジャーナリズムを志すような人は特に3つ目が多かった。私も飯を食べていくことを考えると3つ目だったんですが、個人的な興味は4つ目が強かったんです。非暴力って大事だなというのが、結構ガツンときたものがあって。
ちょうど最近もハマスとイスラエルのことが話題になっていますが、私は2001年ぐらいにアメリカに留学したのでその辺りの話は直接的にいろんな話を聞いたんです。暴力がフローだとしたら、権力はストックみたいな話があって、権力に対抗してコミュニケーションからアプローチするのがジャーナリズムの一つの役割じゃないかというのがあります。だから修士論文でも書いてたのが「ピース・ジャーナリズム&ガンジー」で、非暴力とジャーナリズムを紐づけたんです。ここを混ぜるっていうのが個人的なテーマの一つになっています。
平和の対義語は戦争じゃないという話が出てきて、それはあまり私も今まで考えたことがない発想でした。そこから、平和って因数分解ができると思ったんです。
佐々木 ご自身のあり方、会社の仕事の中での変化など、私たちに関わったことで生まれた具体的な成果や気持ちの変化はありますか。
高阪 平和って何かすごく遠いものなんですよね。コミュニティが立ち上がった当時はまだ広島・平和と聞くと、原爆・戦争とセットで語られるものという認識が強かったと思います。それが、佐々木さんやいろいろな方とお話する中で、平和の対義語は戦争じゃないという話が出てきて、それはあまり私も今まで考えたことがない発想でした。そこから、平和って因数分解ができると思ったんです。私たちの掲げるベターキャピタリズムもある意味では平和と言えるし、ステークホルダーとの関係性を構築することも、例えば貧困問題を解決することとかも、全部平和と言える。この経験が、日々いろんな人を取材する中でのヒントになったと思います。今ビジネスメディアをやっていて、バックグラウンドもずっとビジネスの世界だったので、平和という言葉を日常ではあまり使ってきませんでした。だから個人的にも変化を感じました。
佐々木 個人としての変化が特に大きかったんですね。周囲の人にそういう話をしますか。
高阪 そうですね、セッションのモデレーターを務めさせていただいたことをきっかけに、周囲に紹介しましたし、セッションで出会った方とその場で話したり、次はこういうテーマでやったらいいかなと思ったりもしました。モデレーターをするとすごく内容に深く入っていくので、セッションの話を受けて取材してみたいテーマが見つかったりもしました。
想定していた積み上げ目標よりも不連続に大きく上振れていくような経験をこの1年でやらせてもらったなと感じています。特に学生たちが。
佐々木 宇野さんは今、CHANGEMAKERSプログラムでSalesforceさんとの連携が始まったりしていますよね。いろいろ立ち上がりそうな感覚を感じていらっしゃいますか。
宇野 めちゃくちゃ広がりはあります。CHANGEMAKERSを立ち上げたのが5月頃でしたが、そこからどんどん佐々木さんがブリッジ役に回っていただいたことで、本来ならこの辺まで目指そうと思っていたところが、想定していた積み上げ目標よりも不連続に大きく上振れていくような経験をこの1年でやらせてもらったなと感じています。特に学生たちがそれを一番感じているのかなと思っています。
1人秋田から来ている女の子がいるんですが、佐々木さんと一緒にセールスフォースさんを訪問してプレゼンをしに行った場で、副社長さんがいらっしゃってました。彼女にとっては、普段は木の生えている森しか見てこなかったけれど、周りにビルの森があるのはこれが初めてという経験だったわけです。実はこれがきっかけになって、東京に引っ越してくることになって、大学も編入することになりました。そして彼女からさらに多くの学生が影響を受けたということも近々の変化だったりします。一緒にこうやってプログラムを作っていきながら、より多くの学生にインパクトをあげたいなと思っています。
いろんな立場の方がいらっしゃるので、共通言語の設定が非常に重要。誰か1人にフォーカスして、この人をこういう状態にしたいというイメージを。
— パートナーシップを活用していく中で、ご自身が大切にされていることや価値観についてお聞かせください。
百野 平和という言葉から入ると、共通言語の設定が非常に重要だと感じます。例えばグラミンがフォーカスしているのはSDGsが掲げている目標1番の貧困という言葉ですが、貧しくて困っているということがどういうことなのか、人それぞれで全然イメージが違っています。ここの共通言語の設定がない中で、社会課題を解決するというのはたぶんできないと思います。特にパートナーシップの場合、いろんな立場の方がいらっしゃるので、言葉を揃えていくというのが非常に重要です。平和一つとっても、誰か1人にフォーカスして、この人をこういう状態にしたいというイメージが多分一番重要で、言葉が大きければ大きいほど、社会課題系の人たちは大きなことをしたがる傾向があるように思います。逆に、企業とビジネスの世界では、対象を狭めてターゲットを特定してから拡大するというのが当たり前なんですが、社会課題の時は対象を広く捉えてしまう。1人の人をフォーカスしてどうするのかというところを明確にすることが出発点としては重要かなと思います。
その上で、パートナーシップは言葉は良いですが、やるのは非常に難しいです。自分たちでできるところとできないところを自分たち自身が知るということが非常に重要で、そこを認識している方々と一緒に協働することで、こちらとしては非常に嬉しいし、リスペクトが大きいので、win-winの関係ができます。ですから、パートナーシップを履き違えないできちっとやっていくという仕掛けが非常に重要かなと思います。
佐々木 今の百野さんの話を整理すると2つありましたね。1つは、共通の目的、共通のミッション、共通の言語を作るということ、もう1つは大きなことを語るのではなくて具体的に考えようということでした。パートナーシップという言葉も聞こえはいいけど、ちょっとふわっとしてるというか、綺麗事じゃない、簡単じゃないということですね。それぞれの持ち分とか役割があるから、そこをうまく役割分担しながら、どう自分たちの持ち味を活かして、どう自分たちの持ってないものは他社から借りて連携するかという関係性をうまく作るというのはテクニカルに難しいという話ですね。
個々の課題を見ていく、そして大きいところを見ていくというのがやっぱりすべての元。森と木の往復。平和って大事だよね、では誰にも届かない。
佐々木 高阪さんがちょっと考え込んでいるようですが、何か思うところがありますか。
高阪 そうだなと思って。森と木の往復みたいなことを、メディアの一員として普段心がけています。
メディアは全体としての意思を持って発信します。ジャーナリズムという側面もあります。今はいろんな企業がメディア化している時代ですが、私たちメディアはコンテンツを通して私たちの意思を伝え、問いを投げかけて、広めていくという役割があると思っています。その時にメディアの意思全体を表す言葉として大きなものは必要なんですけれど、別にベターキャピタリズムって大事だよね、平和って大事だよね、インクルーシブって良いねと抽象的に言っていても誰にも届かないわけです。
だから個別の記事では、こういう人にこういうメッセージを届けたいという具体的なことを心がけています。先日も編集部の記者が、メルカリの男女賃金ギャップの資料を紐解いてインタビューもして、記事を出しました。今週ちょうどノーベル経済学賞で男女の賃金ギャップの事が話題になっていました。具体的な事象から大きな流れに関わることを伝えるというのが大事で、それはメディアだけじゃなくて、どんなことにも言えると感じています。
カンヌライオンズから学んだこと。
未来感があって、ワクワク感があって、ユーモアも交えながら平和というものを推進していけるとさらに良い。
佐々木 そういう伝え方とか捉え方みたいなところは広報も関係してくると思いますが、岩澤さんはコミュニケーションの観点から、パートナーシップを築いていく、人を巻き込むところで気をつけてることや大切にしていることはありますか。
岩澤 カンヌライオンズという、1年に1回クリエイティブでインパクトのある広報を表彰する祭典があります。結構ベタなんですけれど、あれをみんな勉強するんですよ。ベストプラクティスを勉強して、何が今良い広報とされているのかを学ぶ。そこに現れたものは時代を反映しているんです。そういうのを見ていて最近私は思うことがあります。それはパートナーシップも同じことだと思っていて、この国際平和拠点ひろしま+東京コミュニティのイニシアチブをどう外に発信していくかということにも繋がると思うことです。Copyright by 岩澤なんですが、「STRENGTH」という略語で表せる方程式があるんです。インパクトがあって賞をあげたくなる方法論です。
「S」はSocialです。ソーシャルじゃないと人を巻き込んでいけないのでソーシャルが大事です。
「T」はTechnology。大体受賞作を見ていると、最新のテクノロジーをうまく使っているものが多いんです。東京コミュニティも同じだと思っていて、もし改善点があるとすれば、テクノロジーをもっとハイライトすることです。ある意味未来感もあって、ワクワク感があって、みんなが乗っかってくるわけです。
「R」はReasonableで採算性です。広報は広告と違って、なるべくお金をかけずに良いことをうまく伝えましょうというところがありますが、広告はお金さえあればできてしまうところがあります。いかにお金に頼らない取り組みかどうかが大事だと思います。それは多分、フリーライダーではないですが、お金をばら撒かずにいかに動員するかということでもあり、そこがにまさにパートナーシップの肝ですよね。普通はパートナーシップの裏にはお金が絡んでいるので採算性が大事かなと思います。
「E」でEarned Media、いわゆるメディアリレーションですね。第三者にちゃんと伝えて、ちゃんと理解してもらって、それが広がっていくということ、これも大事なことです。
「N」はNetwork、つまりステークホルダーをどれだけ巻き込めるかということです。受賞作を見ると、政府や業界団体、メディアなど、いろんな人を巻き込んでいるものが多いんです。そういう要素の相乗効果で「N」がさらに良い感じになります。
「GT」はGrowth。同じ船に乗っていて、来年はどうなるんだろうというワクワク感や未来感がないと人はついて来ないんですよね。
「H」でHumorです。ユーモアがないとしかめっ面なイベントになってしまいます。東京コミュニティも、平和というものをユーモアも交えながら推進していけるとさらに良いパートナーシップになるんじゃないかと思います。
支援する人と支援される人という二項対立・分断をどうやって生まないようにしていくのかっていうのは、メディアの力がないと難しい。
百野 グラミンもソーシャルビジネスの原則で楽しむことというのが入っています。やっぱり現場を見て夢中になっていくということが非常に重要だと思います。
百野 広報の位置づけは非常に重要で、例えば貧困のケースで言うと、支援される人と支援する人がいますが、こちら(問題・課題)をなくすというよりは、多分こういう仕組み(二項対立の構造)を作っている人たちを変えない限り貧困はなくならないと思っていて、そういう人たちに対してのメッセージが重要です。メディアの発信のあり方が今までは少し歪んでいるというか少し脚色があって、社会課題にフォーカスしてかわいそうな人たちを支援してあげようという切り取り方が結構あるので、リテラシーがない人たちがそれに踊らされて支援してあげようという構図になってしまいます。コロナも最初の頃は物資支援とかでそういう人が増えました。
(いま貧困状態にある)皆さんも一人の人間で、たまたまそういう状況に陥ってしまっただけで、タイミングによって(貧困状態とそうではない状態を)行き来するだけなのですが、支援する人と支援される人という二項対立・分断をどうやって生まないようにしていくのかっていうのは、メディアの力がないと難しいのかなという感じがします
「君あり、故に我あり」に感銘。
エンパシーを学ぶ英国の教育に魅了。
全然違う立場でお仕事をされている人 がいるんだなと思う、この場が価値。
高阪 私も最近二項対立について考えています。いかに私たちが教育の過程で二項対立的な思考を仕込まれているのかということを実感することが最近もありました。あなたのロジックと私のロジックのどっちが正しいですか?というようなことが組織ではたびたび起きます。しかもエリート組織ではそれこそがエリートの仕事のようになっていて、小さいころからそれで勝ち抜いてきた人たちもいると思います。
『君あり、故に我あり』というタイトルの本を読んだことがきっかけでインドのサティシュ・クマールという思想家の考え方に感銘を受けています。これはデカルト的な思考への懐疑です。デカルトは違う、クマールの思考が良いというのも一つの二項対立だから気を付けないといけないとは思いますが、この本では相互関係、共生関係の重要さを説いています。
イギリスに住んだことがないので詳しくはわからないのですが、イギリスだと小さいころからエンパシーを学ぶ教育をやっているそうです。他者の靴を履く、つまり全然立場が違う人の身になって考えるということ。イギリスの教育をただ礼賛したいのではなく、私たちは日頃からどうしても物事を分断して考えがちです。組織でも分断されているし、そういう思考をした方が競争に強いので、1個のセグメントだけ伸ばす、1点突破の方が勝てるとなっちゃうんですね。私も普段はソーシャルセクターとお会いすることがなかなかないので、こういう場でお話をして、全然違う立場でお仕事をされている人がいるんだなと思うこと自体が価値だなと思います。
囚人のジレンマを乗り越えていく人を一人でも増やすことが教育の大事な目 的。そうすると自然とまさに平和カルチャーが根付いてくると思う。
岩澤 私も同じことを思います。私は教育に一つ入れてほしいのが、いわゆる「囚人のジレンマ」です。win or loseでも、妥協でもなく、囚人のジレンマを乗り越えていく人を一人でも増やすことが教育の大事な目的だと思う。そうすると自然とまさに平和カルチャーが根付いてくると思うんですよ。パンが一つしかない中で、それを争わないといけないというような状況では、明日無くなっちゃうかもしれないんだから困る、時間がないという話になってしまうので難しかったりするんですけど、だからこそ囚人のジレンマを乗り越えていく人を一人でも増やすこと、それを明示的にやるべきだと思う。
百野 いま、エンパシーということをおっしゃっていましたけど、ソーシャルスタートアップのリーダーシップにおいてエンパシーが非常に重要と言われています。特に現場では安心安全な場を作らないといけないので、そこに傾聴だったり共感だったりが求められますが、そういうことがなかなかできない現場が非常に多いです。その中で、今の若い人たちは、親の世代が社会が崩れた時代と重なっていることもあって、社会をすごく俯瞰的に見ていて共感力が強いですし、そういうところに焦点を当てたビジネスをやっていきたいという人が多いので、これからは20代やZ世代の人たちが非常に重要で、グラミンで活動するZ世代が非常に多いです。いろんな大学との連携でソーシャルビジネスの授業などをやっていますが、エンパシーを持ったリーダーシップについて伝えています。
深く関われば関わるほど何か人間の嫌な部分が見えてくる。それを打破する、楽しんだり面白がることができるリーダーを創っていきたい。
佐々木 ワクワクとかユーモア、楽しむことが大事だという話がありましたが、やっぱりワクワク感が未来を作っていく、人を焚きつけるところがあるのかなと思いました。宇野さんはいつもそのことに言及していますね。
宇野 学生たちが800人ぐらい活動しているんですが、深く関われば関わるほど人間は嫌い合うようにできている、分断されるようにできているような感じがします。お互いに応援し合おうというテーマで、しかも割と意識の高い人たちを集めていても、深く関われば関わるほどちょっと距離を取り始める人がいます。何か人間の嫌な部分を見るようにうまくできているなと思いますね。そうなるとコミュニティとして成立しなかったり、ワクワク感を共有したり、お互いを尊重することがなかなかできないところもあったりします。
それをどうやって打破するのかと思ったときに、ちょっとエンターテインメントの要素を入れて楽しんだり面白がることで人のプロデュースを立てていることで、何か集団がまとまりをもっていくようなことを日々やっています。そういうことができるリーダーを今、佐々木さんとは創っていきたいねと言っていて、それをCHANGEMAKERSと呼んでいます。それこそ、体育だけ5で他は全部1みたいな中学生の男の子が来ているんですが、それはその子の良さで、体育5で他が1だけどプレゼンがうまかったり、友達を巻き込んだりして夢を与えるのが得意だよねというところにフォーカスを当てています。学校では普通に数学0点にフォーカスされてしまうんですけど、むしろそこをどう面白い人間に仕立て上げていくかということを我々は普段やっています。そういうムーブメントを皆さんと一緒に創れたらいいなと思います。
人との繋がりを作りやすい場を用意してあげる、自分が何かをGiveするっていう、そういうコミュニティであってほしいなと思いました。
— 東京コミュニティとのパートナーシップに対する今後の期待や、一緒に描きたい未来像についてお聞かせください。
百野 いま宇野さんがおっしゃったように、若い人たちがアクションをとって、企業とか大きいところはそれを応援する役回りでやっていくとか、そういう仕掛けを発信してアクションを取っていくというのは非常に重要かなと思います。
佐々木 私たちがそういうハブのような存在、繋ぎになれるように頑張っていきたいと思います。
岩澤 東京コミュニティの強みは、歴代錚々たる人が関わっていること、フィリップ・コトラーもそう。具体的に言うと、めちゃくちゃ名刺交換ができたとか、めちゃくちゃ一気にFacebookの友達が増えたりとか、そういうことが可能な場っていうのは、さっきのSTRENGTHの「N(Network)」じゃないですけれども魅力的だなと思います。結局こういう場だからこそ何かいろいろ起きるんですが、それはユーモアであり、エンターテインメントであり、人との繋がりを作りやすい場を東京コミュニティが用意してあげると、何かを一生懸命やりたい人たちや集まっている人たちが結果的にワクワクしてくるんじゃないかなという気がします。
高阪 若い人たちが入っていって一緒にやっていくのが大事かなと思います。でも、若い人たちだけじゃなく上の世代もワクワクしているのが必要だなと。私たちがいまここにいるのって、佐々木さんが何かよくわからないけど一生懸命やっている、何か志を持ってやっている、だから参加しているんですよね。
今年経済同友会代表幹事になった新浪剛史さんも「アニマルスピリッツ」とおっしゃっています。ものすごく簡単に言うと熱意や数値化できないけれどやりたいという思いが物事を動かすということだと思っています。
そしてコミットすることが大事。私もモデレーターをしたのですごく関わっている感じがしてきています。脳科学者によれば人はGiveすると愛着を感じるらしいですね。ほんとにその通りだなと思っていて、単にくださいっていうもらう方ではなくて、自分が何かをGiveするっていう、そういうコミュニティであってほしいなと思いました。
(撮影会場:東急株式会社 渋谷SOIL/この座談会は2023年10月30日現在の情報に基づきます。)
豊かさとは。資本とは。接点を見つけ、行動する。
- 谷本 有香(写真中央右)
- Yuka Tanimoto
Forbes JAPAN
執行役員Web編集長 - 比嘉 将大(写真奥右)
- Masahiro Higa
日本たばこ産業株式会社
サステナビリティマネジメント部 課長代理 - 岸野 文昭(写真手前右)
- Fumiaki Kishino
Global Shapers Community
2022-23 Tokyo Hub Curator - 今西 由加(写真中央左)
- Yuka Imanishi
一般社団法人One Young World JapanCommittee 理事 - 鈴木 琢巳(写真奥左)
- Takumi Suzuki
株式会社カクイチ
執行役員 事業戦略部長 - 高田 海道(写真手前左)
- Kaido Takada
株式会社虎屋本舗
代表取締役社長
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私たちに賛同していただいたご出演者やパートナー団体の皆さまによる座談会の第2回。
テーマは「パートナーシップが創出・加速した価値」。その背景や想い、大切にしている価値観、気づきや変化、そして私たちと描く未来像を振り返っていただきました。
みんなで模索をしながらDAO的に資本主義を問い直す。その中心にある想い、ビジョン、視座の高さに、人が集まる。それを応援したい。
— まずは、皆さんが国際平和拠点ひろしま+東京コミュニティに賛同して頂いた背景や想いをお聞かせください。
佐々木 まずはForbesの谷本さんにおうかがいします。Forbesさんは、インクルーシブ・キャピタリズムを掲げていますよね。
谷本 我々Forbesでは、インクルーシブ・キャピタリズムという概念をコロナ禍に打ち出しました。アメリカのビジネス・ラウンドテーブルが2019年に発表した「ステークホルダー・キャピタリズム(ステークホルダー資本主義)」へのトランジション(移行)みたいなものがありましたけども、我々としてはそれを超える概念として打ち出しています。いわゆる利害関係者だけではなく、(SDGsで掲げられている) “No one left behind(誰一人取り残さない)”の発想で考えたときに、どういった資本主義になるんだろうかという、コンセプトというよりはある種の問いなんですよね。まさに佐々木さんの活動も同じようことの気がしていて、一つの解ではなく、みんなで模索をしながらたくさんの解ができてもいいのではないかと思うんですね。
DAO的なものを創っていこうというときに、でもそのDAOの中心たるところは想いであったりビジョンであったりする気がするので、その辺りをメディアの立ち位置として応援させて頂けたらいいなと思ってご一緒させて頂いています。
佐々木 特にこういう人たちを巻き込めているのがいいな、と感じるところはありますか。
谷本 みんなボランティアで、錚々たる面々を巻き込んでいるのは本当にすごいなと思います。若き熱い想いを持っているような今の時代の最前線にいるような方から、日本経済を動かすにはここの部分を押さえなければいけないだろうというある種のロビーイング的な活動ができる大御所まで、全てを網羅できていますよね。それができるのはなぜかというと、ひとえに佐々木さんの熱い想いと、やっぱり視座の高さだと思うんですね。ご自身だけが何かをしようといった場合には絶対に集まらないメンバーが集まっているというのは、視座の高さを示していらっしゃるのかなと思いました。
想いがあって何か変えたい次世代リーダーたちを応援するために、想いを一 にするコミュニティと交わることで、より良いシナジーを生み出したい。
佐々木 いろんな世代、特に若い人も巻き込めているということは一つの特徴だと感じています。OneYoung Worldの今西さんにおうかがいしたいのは、若い人たちが私たちの活動に関わることにどんな意味合いがあるとお考えですか。
今西 One Young Worldはヤングダボスと呼ばれる若者版のダボス会議で、18歳から32歳までの2,000名超の次世代リーダー達が毎年集ってサミットを行っています。今年は(北アイルランドの)ベルファーストという場所で、2,000名以上の若者が200カ国から集結し、4日間サミットを行いました。私はOne Young Worldの日本支部で理事として関わっているのですが、日本の次世代リーダーである若い人たちを応援していくと同時に、そのコミュニティをどんどん広げていきたいなと思っています。分野を問わず、自分の想いがあって、何か変えたい、社会にポジティブなインパクトを与えたいと思っている人たちが切磋琢磨しながら、どんどん日本から世界にも飛び出していけるようなプラットフォームでありたいです。
私たちOne Young Worldの活動に加えて、想いを一にしている他のコミュニティの人たちと交わることで、より良いシナジーを生み出したいと思っています。それが国際平和拠点ひろしま+東京コミュニティに協力させて頂いている大きな理由です。
多様な分野の若者が集まって、行動して生まれる相乗効果。ここから繋がるネットワークを通して、世界への発信力をさらに高めていきたい。
佐々木 もう一つの若者団体であるGlobal Shapers Communityの岸野さんはいかがでしょうか。
岸野 Global Shapers Communityは、ダボス会議を主催するSchwab氏が2011年に立ち上げた組織です。世界人口の半分を占める30歳以下の若者が、世界が直面する課題に対し、対話や行動を通じて変化を起こすことを目的としています。世界に約500のハブがあり、私は東京ハブに所属しています。ビジネス、アート、政治、経済、アカデミアなど、多様な分野から人が集まり、主体的に行動することで生まれる相乗効果が強みです。
佐々木さんから繋がるネットワークを通して、世界に向けた発信力をさらに高めていければと、ご一緒させていただいています。
佐々木 国際平和拠点ひろしま+東京コミュニティはダイバーシティ&インクルージョンを意識しているので、世代やセクターを意識しないで、それを越えて混ざることが大事だと思っています。
アクションを持ち込んで、議論から新しいコンセプトを引き出す。それを起点にムーブメントに繋げていこうとする取り組みに価値がある。
佐々木 日本たばこ産業(JT)の比嘉さんには、2023年2月のイベントからご賛同いただいて、継続的に探究的な活動をご一緒させて頂いています。
比嘉 JTとして賛同した理由としては、いろいろなアクションをしたときにそれを持ち込める場があること、ただそれが“そうなんですね”だけで終わるのではなくて、そこから何か新しいコンセプトを引き出せるんじゃないかということーまさに「平和×ビジネス」でいえば、その先に平和資本というものをどう考えたらいいのかというコンセプトを引き出していることーです。そういうコンセプトが引き出せると、それを起点にみんながまたアクションできるんですね。
アクションだけ、議論だけ、だとどうしてもムーブメント(運動化)が起こしにくいところを、どうやって実現していくのかという取り組みに非常に価値があると思っています。そこでぜひご一緒できればいいなと思って取り組ませて頂いております。
平和というものが持つソフトパワー、地方のコミュニティにある文化が持つ力を、地域の中小企業が自覚し、相互に高め合える場。
佐々木 虎屋本舗の高田さんは私のGLOBIS仲間でもあり、広島で会社経営をされていらっしゃいます。広島の地域企業には積極的に参加して頂きたいと思っています。
高田 羊羹の虎屋さんとはちょっと成り立ちが違いまして、403年くらい前、江戸幕府が開く前までは京都で問屋をしていたのですが、広島にお城ができる時にお殿様と一緒についてきて、和菓子屋を始めました。今、カルチャースクールみたいな形で和菓子体験などの文化教育のプログラムを提供しています。そのきっかけとなったのが、2019年に外務省主催の「第2回ジャパンSDGsアワード」でSDGsパートナーシップ賞(特別賞)を受賞したことでした。瀬戸内の無人島で、3~4人の子どもたちと一緒に、その島だけにしかないフルーツを使ってお菓子を作るというのをやりました。それは、地方のコミュニティの価値を創出すると捉えるべきというか、もっと広げていけば、文化の持つ力があると思っています。
僕は平和というものが持つソフトパワーを信じていて、そういった力を小さい中小企業の一つ一つが自覚して、「世界平和経済人会議ひろしま東京セッション」のような会議に参加して、みんなで相互に高め合う場が大事かなと思っています。
楽しくやらないと世界平和はない。誰と仕事をするかが非常に大事な時代。利害関係がなく、日本で堂々と平和を語る取り組みに協力したい。
佐々木 高田さんには広島の和菓子を提供して頂いていますし、カクイチの鈴木さんにも環境にやさしい飲料水を提供して頂いて交流会を盛り上げていただいています。
鈴木 我々の会社は創業137年です。中小企業は大企業と比べると非常に力もない中で、我々の事業ドメイン、例えば農業、エネルギーなどでは、これからの世界が抱える今旬な課題というものにどうしても向き合わなくてはいけないという状況です。そのときに、中小企業ですから自力でやるには限界があるんですね。何かやろうと思うと、どうしてもパートナーが必要ですし、どうせやるなら気の合う仲間とやりたいと。やっぱり楽しくやらないと文化変革も世界平和というのもないと思うので、誰と仕事をするかというのが非常に大事な時代になってきたのではないかなと思います。
そう考えると、このコミュニティは利害関係もないですし、世の中から見ると日本で平和を語るってなかなかアンチなことのような気もするんですが、それを堂々とやっている佐々木さんに何かご協力できないかなというところから始まりました。
ボーダーレスな時代に、同質的な集まりは世界から置き去りに。地域ならではのストーリーの交差が、日本の文化資本を高めるようになるのでは。
— 東京コミュニティとのパートナーシップの魅力、ご一緒したことで得られた気づきや変化があればお聞かせください。
佐々木 皆さんのお話をおうかがいして私が特に印象に残ったのが、一つはネットワーク、もう一つは資本です。文化の力、ソフトパワー、平和資本という言葉がありました。資本という考え方について深く掘り下げながら、私たちとのパートナーシップの価値についてお聞かせいただけますか。
高田 地方の経済って非常に閉ざされていまして、例えば情報の非対称性があります。言ってみれば二世や三世が会社経営をしていて、地元の方々と夜のスナックで同じような話をする。それも素晴らしいことではあるのですが、今の時代は資本がボーダーレスになってきているので、一つの地域、一つの市だけで、同じメンバーだけで固まっていたら、もう完全に世界から置いていかれてしまうマーケットの構図になっています。資本というのは、それが遠ければ遠いほど、そして交差すれば交差するほど高まっていくと思います。例えば、日本文化でいえば歌舞伎がそうです。
ビッグワードなのですが、地域それぞれの地方性や共同性があって然るべきで、広島だけではなく長崎やいろんな地域において、そこならではのストーリーというものがあるので、それが日本の文化資本を高めるようになるんじゃないかなと思います。
文化って変えられる。ルネサンス期のように混沌とした現代だからこそ、地域を跨ぐ、全然違う人と話をすることで、地域に眠る資産を発掘できる。
鈴木 文化って変えられるんですよね、文化革命やルネサンスなどもあったわけなので。ただ、それには結構な時間がかかりますよね。例えば、神様が絶対の世界だったところから、ルネサンスが起きた頃から天使が裸で描かれるようになったことなんて、それ以前の時代ではありえなかったと思うんですが、その間に100年ぐらいあって、混沌とした時代だったんですよね。現代も混沌としている時代だと思いますので、だからこそ多様性、いろんな考えや文化を融合させた方がいいという意味では、地域を跨ぐ、全然違う人と話をする、というのがとても大事な時代になったなと思いました。
佐々木 地域に眠る(文化的なものを含む)資産があると思っていて、それをうまく発掘して活用することが、案外みんなできていないのではないかなと思うところがあります。
鈴木 地域の中にいると、わからないんですよね。
佐々木 私でいえば、広島の中に、ある種の眠れる資産があるのではないかと見出しました。それが「平和×ビジネス」という着想です。それは、水と油のように一見関係がなさそうに見えるので、「何それ?」といろいろな方に言われてしまうんですが(笑)、私の中では何か紐づいているのではないかという感覚があります。眠れる資産をうまくビジネスと紐づけることによって、イノベーティブなことができるのではないかなと感じています。
交差させるって、言うのは簡単。近くないから混ざらない。それが平和とビジネス。自分のビジネスと平和をどう混ぜているんでしょうか。
佐々木 「平和資本」という言葉を一緒に探求している比嘉さんに、その辺りを詳しくお聞かせいただけますか。
比嘉 逆に皆さんに聞いてみたいのが、まさにアジェンダや場所を交差させるって、言うのは簡単じゃないですか。でも実際にやろうとすると、近くないから混ざっていないわけです。まさに平和とビジネスがそうなのですが、どういう風に混ぜているのか、その混ざった先で議論した中で、自分のビジネスと平和をどう混ぜているんでしょうか。
営利を考えない場所だからこそ、自由に一歩踏み出せる。遊びにも似たところから創造的な価値が生まれる。それを普段の仕事に活かせたら面白い。
岸野 GSCや東京ハブの場合、様々な分野から人が集まっていることが、まず効果的であると思います。アートや研究など、ビジネスとやや異なる分野のメンバーもいますし、ビジネスと言っても起業家から一般企業勤めの人まで様々です。複数の視点が集まる中で、せっかくだからお互い話を聞いてみよう、という積極的な姿勢を皆が持っています。もう1つ重要なことは、本業から離れた、営利も考えない場所だからこそ、自由に一歩を踏み出すことができる点です。仕事であれば色々と検討が必要なところを、何か分からないけれど、とりあえずおもしろそうだからやってみよう、と気兼ねなく取り組めることが、活動の幅を広げていると思います。
やや遊びにも似たところから、創造的な価値が生まれる場合は多いですし、また振り返って、普段の仕事に持ち帰り、活かすことができたら面白いな、と思って活動しています。
強制的に一つの場所に集まって刺激を受けると火が付く人がいる。その火をずっと燃やし続けられるように、どんどん混ざる機会を提供。
佐々木 One Young Worldは、いろんな国の若者たちが一堂に会して掻き混ざる活動ですよね。
今西 混ざるという意味では、サミットでは国も言葉も文化も全て越えて強制的に一つの場所に集まるので、そのインパクトというのは若い人たちにとってとても大きいんだろうなと思います。ただ、そこで刺激を受けてもっと自分も何かしたいという火が付いた人たちが日本にもたくさんいる一方で、日々の生活の中で、その火をずっと燃やし続けるのがなかなか難しいと思うんですね。そこで我々は、大人たちが中心となってOne Wise Worldとして、次世代リーダー達をサポートし、火を絶やさないように底上げをして、日本でもどんどん混ざってもらえるような機会を年に何回か提供しています。
いろいろな言葉や概念を混ぜ合わせて、今の時代における平和を創る。その時に大事なのは、視点、ビジョン、美意識や姿勢。目的化しないこと。
佐々木 インクルーシブ・キャピタリズムは、まさに資本(キャピタル)ですよね。谷本さんはどちらかと言えばビジネス側にいらっしゃると思うわけですが、平和×ビジネスという水と油のようなものに関係性を感じますか。
谷本 多分、水と油って考えるといけないんだと思うんですよね。混ぜ合わせるということでいうと、我々はそれを能動的にやっていかなければいけないと思っています。メディアとしても、人間としても。それはなぜかというと、一つの概念とか一つの言葉というのは、その時代性をとても帯びてしまうと思っているんです。平和と言ったときに、それはいつの時代のことなのか。平和という言葉が叫ばれていた時代、例えば戦後の時代の印象を強く纏ってしまいます。だからこそ、今の時代における平和を語らないといけないときに、何かを混ぜ合わせることによって、新しい時代における平和というものを創っていかないといけないという風に思うんですよね。だから我々もいつも気をつけていることがあります。
例えばイノベーションという言葉。イノベーションを起こそう!とすぐに言いたくなってしまうのですが、イノベーションが流行った時、もしくは流行った場所、(米国の)シリコンバレーのニュアンスを強く纏ってしまって、(シリコンバレー的な)イノベーションを(日本の企業が)起こしてこれなかったのは、私たちのせいだと思っているんですよね。だから、我々はメディアの人間として、私たちが腹落ちするような、ある種の大和言葉に落としていくようなことが必要だと思ってます。みんなが(ビッグワードとして)意味がわからないままに使う言葉ではなくて、「あのことがイノベーションっていうんだ!」「今やってることってイノベーションだよね」という言葉にするために、あえていろんな言葉や概念を掛け合わせることによって、その人その人が腹落ちしやすいところまで咀嚼できるということなんだろうなと思います。それでこそ本当にアクションに落とし込めるし、何らかの形の進化が生まれると思っているので、メディアとしてはそれを頑張ってやっています。
もう一つ重要だと思うのは、平和とビジネス、平和×〇〇のように、何かを掛け合わせをしようとするときに私たちが日々気にしているのは、それをオブジェクトにしては絶対にダメということです。それは先入観たる「概念」の方向性に行ってしまう可能性があるからです。それは必ずしも未来に適したものでないかもしれない。だから、そこは有機的に、無限の可能性を創るためにどうするのかという視点やビジョンを持っていることが重要なんです。
平和って何なのか、それが良きことであるということはわかっているんだけれど、解はひとつなんですか?ということです。一番わかりやすい例で戦争で言えば、(対立している)AとBの国、それぞれの善がある中で、じゃあ平和って何なのかっていうのが、まさに今の世界における一つのテーゼであるような気がするんです。じゃあどうしたらいいかというときに、私たちは「良きこととしての平和」ではなくて、「美意識としての、姿勢としての平和」ということを考えていくということをやっていくと、ある種一つの方向性を見出していくことができるのではないかと。そう思ったときに、それぞれがみんな持っている美意識、倫理観、姿勢。そういう意味では、日本の美意識、海外とは違う大和魂的なことや日本の精神性みたいなことがありますよね。そこをベースにしながら、平和、ビジネス、いろんなものを考えていくということが是なんじゃないかなと思って、私たちも気を付けて編集作業をしてコンテンツを作っています。
お金だけの関係にしないこと。一緒に考えて、みんなが使えるお金以外の何かを創るプランを提案したい。平和を資源として活用できたら面白い。
— パートナーシップを活用していく中で、ご自身が大切にされていることや価値観についてお聞かせください。
佐々木 皆さんにとって、平和はビジネスと関係ないという感覚ではないといいますか、割と自分事化できているのですね。いろんな人たちが掻き混ざって創発的に活動をしているのがこの団体で、そこに皆さんが魅力を感じていらっしゃるのだと再認識しました。
とはいえ、パートナーシップは難しいですよね。聞こえはいいですが、総論賛成各論反対があったり、お互いの利害が一致しない、win-winにならないということがあったりします。皆さんにとって、いろんな人が混ざり合いながらボランタリーな活動やコミュニティ作りをしている私たちと一緒に協働していくことは、どういう意味を持っていて、何を大事にしているのかをお聞かせください。
比嘉 簡潔に僕たちが大事にしていることは、お金だけの関係にしないということです。特に大企業あるあるなのが、協賛します、枠ください、喋って終わり!というパターン。そうすると、結局金の切れ目が縁の切れ目になってしまう。もちろんお金は売り上げから捻出するので非常に重要なファクターではあるんですが、それだけではなくて、まさに非財務的な資本をいかに拠出できるか、例えばコミットメントという形で人を一緒に出します、一緒に考えます、とかが大事だと思います。もちろん主役は佐々木さんたちなのですが、佐々木さんたち以外も一緒に考えてお金以外の何かをまずは出して、それで活動していく中で、みんなが使えるお金以外の何か、それは非財務資本みたいなものなんですが、何らかのアイデアを例えば世の中に提示できるプランとして提案していくということがないと、あまりパートナーシップをやる意味はないのではないかなと少し思っています。利害関係に終わらないということですね。
それが平和資本に繋がると思っていて、資本というものが何なのかについて社内で揉んだ時に、それはマルクス的に言うと交換から生まれるもの、交換の全体像だと考えました。ただ、それだと永遠に交換するしかないんですよ。資本の中では、何かを生成していくプロセスは落ちるんです。だとしたら、資本も大事だけど資源って大事だよね、と思いました。誰もが要らないと思っていたものに価値を見出した事例として、例えば石油がそうです。内燃機関が発達して、これ(石油)に資源としての価値があると見出すところには意志があります。だけど資本には意志が要らないんです。数字が増えれば勝ちじゃないですか。これは僕たちにとって価値があるというものを見出して、それを使っていくというプロセスが、資源というものにはあるんじゃないか、と思うわけです。
平和をどうやって資源として捉えてやっていくのかということで、それはまさにお金だけじゃダメで、平和資本というものをある種資源的にどうやって活用できるのかを考えていくのが面白いんじゃないかという話をしています。
経済性を担保できないならやるべきじゃないという教え。お金じゃないなら資本の交換でもいい。その目線は将来を見越して長期的であるべき。
佐々木 同じ企業の立場として、高田さんや鈴木さんにもおうかがいしたいです。企業なのでどうしても営利的に走りがちなところがあると思うのですが、企業が非営利な団体やコミュニティとパートナーシップを組むことの意味について、忖度なしに率直なご意見をお聞かせください。
高田 SDGsやそうしたことに配慮した街作りは、経済性を担保できないならやるべきじゃないという先々代からの教えがあります。原爆が落ちた日に空襲があって、その時に小豆袋と顧客台帳と砂糖だけは安全な場所に保管しておいたんです。最初の頃はそれで作ったお饅頭を被爆後に困っている人たちに配って回っていたんですが、このままだと自分たち自身の生計が立てられなくなってしまうということで、やっぱり対価を払って買ってもらうことで収益を確保して、それで何とか再興したそうです。その例え話が正しいかどうかはわからないのですが、みんな生きるのに必死ですし、アイデンティティがあるものに対してはやっぱりしっかりとお金を払ってもらうべきだし、もらわないのであればそれに代わるメリットの交換があるべきで、それが資本の交換でもいいと思います。
でも今の時代、その価値の交換の目線って短期的ではないですよね。よく子供たちに公民館で和菓子教室をするんですが、お母さんたちが(子どもが楽しんでいる様子を見て)これいいねという感じで、将来の生涯顧客になるからやったりしているわけです。そういった目線は長期的であるべきです。質問への答えになっているのかわからないですが、それが僕の中での関わり方として大事にしていることです。
営利目的で考えなくていい、長期的志向で考えられる場を通じて、段々と集合無意識が生まれる。そこに一企業として賛同できる機会は特別。
鈴木 企業は営利を追求するものだという風にやはり皆さん思っていて、でも資本主義に走り過ぎていている気もして、何か損得勘定で動くような時代ではないと思うんですよね。僕はやはり場があるというのが大事だと思うんです。そもそもこういう(東京コミュニティのような)場がないと、一般の中小企業がここに集っていらっしゃるような皆さんとの出会いも会話できる場もないと思っています。ただ、そういう場を作るのは、企業だとどうしても営利目的になってしまって、いくら儲かるのか、採算が合うのか、株主のためになっているのかと言われるわけですが、その制約がないというのが良いと思います。
あと高田さんもおっしゃったように、短期的思考じゃなくて長期的思考で考えられるというのも良いですね。短期的思考だとどうしても利益を追求するし、自分たちが思ったことが自由にできないんですよね。こういう場があることによって、皆さんが集まって今日のように思っていることを話せますし、そうすると段々と無意識だったものが何か集合無意識みたいになって、みんなが同じところを向き始める瞬間というのが多分出てきて、そこに一般の一企業が賛同できるという機会は、特別な時間や場所だというのが、今日ここに来て皆さんと出会って話をして思ったことです。こういう場は特別だと思います。会社ではこんな話はできないですよね。
非財務資本を活用し、社会課題解決を志向するのが当たり前。その実践の中で、このネットワークが、さらなる価値の創出に繋がれば嬉しい。
— 東京コミュニティとのパートナーシップに対する今後の期待や、一緒に描きたい未来像についてお聞かせください。
佐々木 前回実施した座談会で、良い意味でフリーライドできるのが平和と言っている方がいたのを思い出しました。とはいえ私たちも手弁当でやっているところがあるので、私たちのインパクトを大きくしていくために、いろんな意味で皆さんの力を必要としていて、もっともっとエンゲージしてパートナーシップを育んでいきたいと思っています。そして、これからの未来に向けて、今後活動をさらに大きく展開していきます。
私たちは若い人たちがインパクトを大きくしていく一つの原動力だと考えています。その意味で、今後もGlobal Shapers CommunityさんやOne Young Worldさんとはこれまで以上に連携できる関係を築いていきたいと思っています。「平和×ビジネス」のアジェンダに対して積極的に関心を持って頂いて、話を聞くだけでなく実際にアクションを起こしてくれるような若い人たちが増えるように、価値提供していきたいと思っています。
岸野 資本の捉え方で言うと、ビジネスはもちろん大きな評価軸ですが、他にも様々な軸があって、多元的に考えることが重要だと思います。GSCや東京ハブで、多様なバックグラウンドを持った人が集まることは、そういったもの考え方に繋がっています。もう1つ、自分が東京ハブで感じるのは、非財務資本を活用し、社会課題解決を志向するという考えを、皆が当たり前のものとして捉えているということです。
こういったマインドセットは、若い人の強みであると思います。 その中で、私たちが創ったものが、まず一部のステークホルダーの心を動かし、次にそれが世の中に広まることで、社会的に実装されていく。またそこから新たに、次のイノベーションが生まれてくる。この循環こそが、世界を変えていくための原動力だと思いますし、自分たちや次世代が作り出せるものだと考えています。その実践の中で、佐々木さんから繋がるネットワークが、さらなる価値の創出に繋がれば嬉しいと思っています。
平和という大きなトピックを噛み砕いて、アジェンダに落としてアクションに繋げていくノウハウを学びたい。「平和×ビジネス」で提案を。
今西 私の場合は少し具体的な話になってしまいますが、例えば、ある自治体でピース・サミットみたいな催しをOne Young Worldと連携してできないかというご相談を数年前から頂いています。私たちとしては平和というトピックがとても大きくて、どうやってそれを嚙み砕いてサミットのアジェンダに落とし、アクションに繋げていくかというプロセスやノウハウについて、「平和×ビジネス」でアクショナブルな提案をしている佐々木さんから学びたいと思っています。本当に素晴らしい平和活動をしている人たちがOne Young Worldの中にもたくさんいるので、彼らの舞台ももちろん作ってあげたいですね。
平和をテーマにイベントを開催した時に、参加者が、”参加して良かった”という感想で終わることなく、次に繋げていくために、どんな設計が必要なのかということを、佐々木さんと一緒に引き続き考えさせていただけると嬉しいです。
早くやりたければ一人で、遠くに行きたいならみんなで。一企業で収まらずに、同士を集めて繋ぐのを支援していきたい。それが一企業の役割。
佐々木 若い人たちの力をエンパワーメントするのが企業の役割だと私は思っています。若い人たちはアイデアや情熱はありますが、なかなかリソースがないので実現するのが難しい。一方で、大企業はリソースがあるのですが、それをどうやってうまく活用していいかわからないという課題があります。だから両方が出会わないとあまり良いインパクトは生まれないのかなと私は思っています。
鈴木 その通りで、早くやりたければ1人でやればいいんですが、より遠くに行きたいと思ったらやっぱりみんなでやらないといけないわけですよね。そうすると、企業が一企業の中だけで収まっていると遠くに行けないので、誰と仕事をするかが大事で、どうせやるなら楽しい方がいいし、平和な方がいいし、大きなインパクトを残したいと思うので、同志を集めて繋ぐのを支援するのが一企業の役割なのかなと思います。
瀬戸内海から感じた、無意識に享受している豊かさ。平和を考えた時に、やっぱり豊かでないとできないと思うので、内的な豊かさを見つめ直したい。
高田 一言で言えば、豊かさを見つめ直してもいいのかなと思います。昨日ちょうど東京のベンチャー経営者の方々と瀬戸内海でバーベキューをしていたんですが、海の上で子どもたちがタコとか牡蠣とかを見ていて、そんな瀬戸内海が豊かだよね、日本は豊かだよねと話していました。私たちは無意識に豊かさを享受している部分があると思うんですね。それは平和の部分であったり経済の部分であったりします。平和を考えたときに、やっぱり豊かでないとできないと思うので、それぞれの内的な豊かさを見つめ直す場として、とても良いのではないかなと僕は思っています。
「日本の平和」を現代の文脈に転換したい。豊かさとは、平和のご利益を作って分かち合うこと。それを日本だけの問題ではなく、世界から考えたい。
比嘉 勘違いされやすいですが、企業は株主のためにあるわけでも利益のためにあるわけでもないんです。会社法上は、定款第一条に記載されている目的を遂行するために存在しているんです。ということに立ち戻れば、意外といろんなことができるのではないかなと思っています。パーパスが最近流行っていますが、別に売り上げを稼ぐためだけに会社が存在しているわけではなくて、定款上の目的に立ち戻りましょうよと、そういう目標を掲げていくと言っているんですよね。
その目標をまさに現代の文脈にどう即していくのかが、谷本さんがおっしゃった通り、質感を纏ってしまう言葉を現在にどう持ってきて、ある種トランスファー(変換)させていくかということでもあります。平和というのが日本では「日本の平和」になってしまうところがありますが、現代は戦争だけではなくて、貧困などもそうですし、いろんな社会課題があることに対して、(目の前にある)ここで平和をつくるにはどうしたらいいのか、そこで生まれた利益、日本風に呼ぶとご利益(りやく)というものをどう共有できるのか(という問いがあります)。
ある人から言われてなるほどと思ったのが、まさにその豊かさについて、どれだけ手に入れるかではなくて、どれだけ手放せるかで決まるということなんです。手放したら誰も助けてくれないと思うから所有してしまう。手放しても誰かが助けてくれるならどれだけでも手放せるよねと。平和の利益とかご利益(りやく)を独り占めするのではなくて、作って分かち合うという方向にしていくということなんです。そのためにはこのコミュニティ自体が日本だけではなくて、世界各国に出かけていかなきゃいけないんじゃないかなと思います。それをご一緒できればなと思っています。
自分ができるそれぞれの平和に対する接点を見つけ、発露していく。その積み重ねに光を当てて、新しい平和を浮かび上がらせていきたい。
佐々木 メディアの伝える力も大きいですよね。若者の力も企業の力も、最後はそれを発信して、みんなに知ってもらわないと意味がない。メディアが伝える役割を担っていますので、谷本さんのような意志ある方が、私にとってはかけがえのない存在だと感じています。
谷本 メディアの存在は、発信だけではなくて、やはり今の時代、まさに多様的にいろんな人たちが関わっていく箱にしていくべきだと思いますね。そして、平和という大きなコンセプトのもとに、自分自身の平和に対するインタフェース(接点)が何なのかを多分考える必要があると思います。例えば、儲かるから平和を活用して何かしてみようと思う人がいても私はいいと思いますし、若い方たちが自分の自己承認欲求や自己肯定感を満たすためにそれを活用するところから入っていくのでもいいと思います。要は接点はなんでもいいんです。
私たちもインクルーシブ・キャピタリズムを考えるときにどうやったらわかりやすいかなと思っていて、特に海外の方たちにわかりやすい日本発のインクルーシブ・キャピタリズムを説明するときに、こう思ったんです。そういえば私たちの食文化は全部、発酵文化だったよね、発酵って何か似てるなと。インクルーシブ・キャピタリズムのコンセプトを打ち出したのが新型コロナ禍だったのですが、コロナはある種のウィルス(菌)ですよね。発酵は菌を除外しないで取り込んで、それによって良いものにしていきます。つまり、菌を阻害しないというところが、何か日本風だなと思ったんです。だから、インクルーシブ・キャピタリズムってそういうことなんだよと彼らには説明しています。
ただその時に、フワッとした概念ではなくて、じゃあ発酵文化はどうやって築いたらいいのか、もしくはそこにどうやって最初にリーチするのかを考えるんです。そしたら、味噌ラーメンでいいじゃないかと思いました。これ美味しい!と思って、そこから味噌というものがあるんだ、そしてその先には実は発酵文化というものが日本にあるんだと気が付きます。そのインタフェースが何なのかは人それぞれで、例えばそれは、お寿司を初めて塩で食べて、塩という発酵に欠かせない概念に近づくということもあると思います。平和が本当に壮大すぎるコンセプトだからこそ、自分ができるそれぞれの平和のインタフェースを一つ一つ見つけ、発露していく。その積み重ねが多層的に形成され、一つの大きな概念として新たな意味も含みながら構築されていくのではないでしょうか。
メディアの立場を最後にいうと、その様々な面に光を当てていくことによって、今までの典型的な「平和とはこうなんだ」みたいなものではない、新しい平和を浮かび上がらせていくことができたらいいなと思いました。
FAQ
よくある質問
コミュニティに参加するにはどうすればよいですか?
私たちのコミュニティは会員制組織ではなく、メンバーシップならびにメンバーシップフィーはありません。私たちの活動に賛同し、関与して頂ける様々なステークホルダーの皆さまはすべて、コミュニティの一員と考えております。そのため、コミュニティに参加するには、私たちへの支援や協働を通じて関与して頂けますと幸いです。
コミュニティに参加することでどのようなメリットがありますか?
私たちはサービスプロバイダーではないため、対価性のあるメリットは提供しておりません。共通の目的意識のもとに集まるミッションドリブンなコミュニティに属するステークホルダーの皆さまと繋がることで、有機的・偶発的に機会が生まれることを促進します。各プロジェクトや各種イベント開催を通じて、そのような機会を手にする場と、ステークホルダーの皆さまが共有できるアセットを創出・提供していきます。
どのような支援や協働を必要としていますか?
あらゆる人的・資金的なサポートと技術的なアライアンスを通じたコラボレーションを期待しております。
例えば、私たちは事業性に乏しいため、法人からの寄付や協賛、財団やエンジェルからのフィランソロピックな資金提供を求めています。
資金支援により、基盤整備を行い、ボランティア運営の脆弱性を補うことができます。具体的には業務委託の活用が可能になります。
加えて、資金支援が難しい場合でも、企業からの社員育成を目的としたプロボノの受け入れが可能です。
私たちはネットワークに強みがあるため、これを活用したいと考える企業の皆さまにとっては事業共創の機会となる可能性があります。
団体の運営状況や決算資料は公開されていますか?
決算資料は公開しておりません。運営状況については、今後アニュアルレポートを発行していくことを検討しております。
なお、より正しく私たちを理解して頂くために、SNSやウェブサイトを通じて、活動状況や成果を順次公開してまいります。