わたしたちとともに平和のムーブメント を起こしませんか?
FINANCIAL
SUPPORT
このコミュニティは志ある有志によって構成され、活動しています。寄付・協賛による後押し を通じて、その想いを共有し、ともに課題と可能性に向き合いませんか。
HUMAN
SUPPORT
想いの火種を、変化を起こす行動へと繋げるには、アイデアをカタチにしていく運営メンバーの存在と強いリーダーシップ、豊富なスキルや多様な経験 が不可欠です。
COLLABORATIVE
SUPPORT
問題解決のための革新的なアイデアをともに描き、価値を創出するために、多様な個人・企業・団体パートナーとのコラボレーション(共創) が最大の財産です。
私たちらしさ、行動指針 4Ways 平和のバックボーン(Peace) 国際平和拠点ひろしまのビジョンに賛同し、平和を軸として活動する
経済人としての姿勢(Business) ビジネスが持つ平和への影響力を自覚し、そのあるべき姿を問い続ける
対話と協働(Collective&DEI) 一人ひとりが持つ多様性を活かし、ポジティブな社会的価値を生み出す
ワクワクを楽しむ(Serendipity) ワクワクするような偶発的な出会いや予想もしなかった発見を楽しむ
私たちのポリシー 私たちは、広島県内の団体と広島県が共同で設立した「へいわ創造機構ひろしま(HOPe)」から公認のライセンシーとして活動しております。 公益・非営利・中立の3原則を維持し、有志の手で公共財を創り、社会全体に還元する橋渡しとなります。 特定の政治的または宗教的な思想を持たず、そのような団体を支持せず、活動に関与しません。
独自のブランドとアセットを活用して公共財を創り、社会全体に還元する存在となります。
へいわ創造機構ひろしま(HOPe)のコミュニティライセンシーとして公式に認定されています。
国際機関や経済団体、企業、団体、その他の多様なステークホルダーとの関係性を構築し、エコシステムのハブとなります。
個人の方々へ 寄付を通じた資金面でのご支援 お問い合わせフォームからご連絡をお願いします。
*任意団体のため税額控除の適用は受けられません。予めご了承ください。
その他のご支援や協働のご相談 お問い合わせフォームからご連絡をお願いします。
ボランティア、インターン、プロボノとして活動への参加 NPO・社会的企業のボランティア・職員/バイトの情報サイト「activo 」からお申し込みください。
*職員や有償インターンはお受けしておりませんのであらかじめご了承ください。 *初回面談で、活動を通じて実現したいことや得意分野をおうかがいします。
高校生・大学生の方
・イベント担当 学生主催イベントの企画・制作・運営をお手伝い頂きます。他団体との連携の機会もあります。
・SNS担当 InstagramやX、YouTubeやnoteブログでの情報発信をお手伝い頂きます。
・勉強会/交流会担当 平和とビジネスについて語り合う勉強会、お互いの親睦を深める交流会をお手伝い頂きます。
【インターン限定】代表の鞄持ち担当 団体の活動を深く理解し、就職や留学でPRできるビジネススキル等を身につけて頂きます。
社会人の方
・R&D担当 事業推進のためのリサーチや資料作成、イベント企画制作などをお手伝い頂きます。
・ミドル/バックオフィス担当 バックオフィス、人材募集、資金調達、プロジェクト管理などをお手伝い頂きます。
・広報&マーケティング担当 noteブログやSNS運用、取材や動画制作などのクリエイティブをお手伝い頂きます。
【プロボノ限定】 より専門的な技術や知識、人脈を活用して頂けることを前提に、シナジーが発揮できる形での関わり方や協働のあり方についてご相談に応じます。
ボランティアの声
平和という概念を、具現化し、語り合い、ビジネスを通して表現したい
井原 柚麻
Yuma Ihara
東京外国語大学 大学生
#Instagram #平和のアイデア実現を構想中
都内にいても広島の平和について考え、発信できる環境が魅力
兒玉 謙太郎
Kentaro Kodama
都内の私立大学 大学生
#地域活性化 #SDGs #野球観戦
多様な人が集まり、知識や経験だけでなく、視野を広げられる機会
矢幅 亜美
Ami Yahaba
都内の私立大学 大学生
#国際政治と平和 #国連 #LGBTQ
人とのつながりを通じて、人との出会いを大切にできるようになった
泉 友華
Yuka Izumi
都内の都立高校 高校生
#戦争とビジネス #イベント #出会い
長期的で持続可能なアプローチに、学生の個性を活かして参加できる挑戦の場
中雄 晴菜
Haruna Nakao
都内の私立大学 大学生
#ソーシャルビジネス #人権
いろいろな立場のステークホルダーを巻き込んで、しかもボランタリーに参加しているというのは、これからの時代のあり方を考えた時にとても魅力。 — まずは、皆さんが国際平和拠点ひろしま+東京コミュニティに賛同して頂いた背景や想いをお聞かせください。 高阪 Business Insider JapanはWebの経済メディアで、ビジョンとして「Better Capitalismーやさしさがめぐる経済をつくろう」を掲げています。簡単に言うと誰も取り残されない、誰かが一人勝ちするのではない、しかもそれがビジネスにも繋がる世界をつくりたいというビジョンです。平和とビジネスということを掲げている佐々木さんの活動は、私たちが考えているコンセプトにとても近いなと感じています。近いと感じるのは、いろいろなステークホルダーを巻き込んでいるところです。どうしてもビジネスカンファレンスですとビジネスの人だけ、しかもいわゆる著名人ばかりで、アカデミアだとアカデミアの人、ソーシャルセクターだとソーシャルの人しかいないということになりがち。その点で、色々な立場のステークホルダーの方々が、しかもボランタリーに参加しているというのは、これからの時代のあり方を考えた時にとてもいいなと感じます。
佐々木 ビジネスの人たちだけでやるのではなくて、色々なセクターの人たちと協働することによって大きなパワーが生み出せるんじゃないかという話ですよね。そして、ベターキャピタリズムですね。
高阪 キャピタリズムと言うと、特に私たち日本人はすごく遠く感じるので、あまりキャピタリズムという言葉は前に出さないで、「やさしさがめぐる」という表現をしています。お客様だけでも従業員だけでも社会だけでも取引先だけでもなく、それぞれとより良い関係を作るビジネス、より良い関係を作る社会というのがこれからの時代のスタンダードになっていってほしいという想いです。
出演でより多くの人に貧困問題を知っていただく機会に。それがきっかけで、ドイツのSAPジャパンと連携して、新規事業が立ち上がりました。 佐々木 ビジネスに対してソーシャルに目を向けると、ソーシャルセクターでは逆にNPOの人たちだけで頑張っているということがどうしてもありがちだと思います。そこをうまくビジネスの人たちを巻き込んで工夫されていらっしゃるのが百野さんだと思います。
百野 社会課題がどんどん拡大していく中で、特にグラミンは貧困問題に注力しています。ソーシャルセクターや政府のセーフティネットの網が十分にかかっていないという状況の中で、企業の大きな力を社会課題に振り向けるために企業と連携するということ、アカデミアを通じて若者にソーシャルビジネスというものをよく知ってもらうということ、この2つの大きなお題があります。
日本では貧困問題やジェンダーギャップの解消に注力されていない現状ですが、課題が認識されないと解決が進んでいかないということがありますので、出演させて頂いたことでより多くの人に知っていただく機会をいただいたのが非常に良かったなと感じます。実はそれがきっかけで、ドイツのSAPジャパンと連携して、新しいソーシャルビジネスの新規事業が立ち上がりました。地方の女性をデジタル・スキリングして、東京に一極集中しているITの仕事とマッチングするハローワーク機能を提供するものです。SAPの方がグラミン側に入っていただいて、連携してビジネスが生まれた最初の出発点でした。そういった良いきっかけを作っていただきました。
佐々木 私たちのイベントで出会いが生まれて、そこで出会ったパートナーと連携して新しいソーシャルビジネスの活動が立ち上がって、今も現在進行形で進んでいるということですね。学生など若い人たちにフォーカスしている団体との連携はあったりしますか。
百野 我々としては女性の中でも特にシングルマザーに特化しています。シングルマザーの貧困率の高さによって子どもの貧困の連鎖が起こっているので、そこの断ち切りをしたいと思っています。子どもの機会格差は非常に重要な課題なのですが、親の支援と子どもの支援が日本はどうしても分かれてしまっているので、そういうところでいろんな団体と連携して一緒にやるということは重要です。
日本のトップレイヤーで社会を動かしているような方々を学生や若い起業家に多くご紹介いただけることがすごく助かっています。 佐々木 そういったビジネスセクターやソーシャルセクターの方々、特に大人たちとうまく連携しながら、若い人たちのキャリアを描いて若い人たちの力を使っていこうという活動をしているのが宇野さんだと思います。
宇野 U29の自己実現ができる最高の環境を創ろうということが主な活動テーマなんですけれども、彼らの一番大事にしている活動の一つが起業を目指すことです。所属してる学生の7割くらいが社会課題の解決、地域問題の解決をやりたくて起業を目指してる子が多いです。ただ、それを目指すにあたって、ちょっと問題が大きいがゆえに、そこに到達するまでに時間がかかることとマイルストーンがなかなか引けないということが彼らの中にあったんです。そこに佐々木さんがちょうどお越しいただいたところが大きいと感じます。佐々木さんと協力させていただくことになった理由は2点あります。
1つは、佐々木さんは経験値がすごく豊富でありながら、学生たちに何とかチェンジメーカーになってほしいという気質をお持ちで、メッセージをいただいたところが一番大きいです。佐々木さんもおっしゃってるんですが、この活動が年配の方たちのただのディスカッションの場になっている限り世界は変わらない、みたいなところにすごく危機感を持っています。一方で私たちの団体には、未来を良くしていきたい世代がいるものの、彼らがどうしていいかわからないということがあります。そこの問題意識の一致があって、ぜひご一緒しましょうというところになりました。
もう1つは、高阪さんもおっしゃったように、ステークホルダーを多くご紹介いただけることがすごく助かっています。私たちの団体は学生や若い起業家が多いので、日本のトップレイヤーで社会を動かしているような方々にリーチすることがなかなか難しいんですが、佐々木さんがパイプとなって繋いでくれることで、学生たちも視座が一瞬で上がっていくということがあります。そういう世界線に行けるんだっていうことが具体的に見えると、マイルストーンとして何を引けばいいのかが少し見えてきます。そこを一緒にやっていけるといいなという想いで、CHANGEMAKERSという若者支援プログラムを協働しています。
コミュニケーションを通じて社会課題を解決するアプローチを考えていて、平和の価値を考えながら、平和を手段としてうまく使えるといいなと。 佐々木 私たちは平和とビジネスをテーマに活動していますが、テーマが大きすぎて、平和をどう捉えたらいいのか、どうみ砕いて伝えたらいいのかというコミュニケーションがやっぱり難しいなと感じています。そこで、国際開発やJICAにも携わって、広報のプロでいらっしゃった岩澤さんにご相談をさせていただきました。
岩澤 広報・コミュニケーションを専門にしていたんですが、一方で、もともとの専門が平和学や紛争解決で、留学して勉強していました。それが一番最初の原点です。メディアやコミュニケーションにも興味がありました。元々コミュニケーションを通じて社会課題を解決するアプローチを考えていて、営利と非営利を行ったり来たりしていました。そんな中でお声がけいただいたので、そういうことであればという気持ちでした。
平和学を勉強してると、一番最初の必修の授業はピース・パラダイム。名物授業らしくてよく覚えています。そこでは5つくらいのアプローチがあることを学ぶんです。
1つ目はパワーの話、win or lose、典型的なのは帝国主義時代の話。それではだめなんだけど、とはいえ現実はそういう原理で世界が動いているということを最初に習うわけです。
2つ目が国連などの組織で仕組みを作って何とかしましょうというインスティテューションの話。
3つ目がコミュニケーションです。Getting to yes的なことに加えて、和解や外交も含まれます。
4つ目が非暴力。
5つ目はスピリチュアルなもので、トランスフォーメーション、変化自体になりましょうというもの。
私が学生のときに一番興味を持ったのが3つ目のコミュニケーションと4つ目の非暴力。それを今もずっと自分の事業でやっているんです。共感がコミュニケーションでは大事ということを考えて、それは広報の現場とかジャーナリズムとかでも大事だと思っていて、そういうところで平和の価値を考えながら、平和を手段としてうまく使えるといいなと考えていて、今に至っています。
良い意味でフリーライダーだらけなんですよね。平和の定義に正面から向き合っている、平和を追求する組織の姿として面白いし、ワクワクします。 — 東京コミュニティとのパートナーシップの魅力、ご一緒したことで得られた気づきや変化があればお聞かせください。 岩澤 まず平和って売れないじゃないですか。儲かりましょうと思ったら平和にしましょうという発想になりそうですが、理屈はあるようでないというところがあると思うんです。そこを定義しようということは私も前から考えていたんですが、難しかった。それを正面から向き合っているのは面白いなと思いました。もう一つは、良いところでもあり悪いところでもあるのですが、有志の人がすごいいっぱい集まっているのを見て思ったのが、フリーライダーだらけなんですよね。これは良い意味です。平和ってそういうもんだなと思っています。ただ乗りできるのが平和。一方で、組織で何かやろうと思うと必ず役割分担ができて、階層ができて、引っ張っていく人と、ただずっとただ乗りを続ける人がいて、そういうことの縮図を見ている気分です。平和を追求する組織の姿として面白いし、ワクワクします。
高阪 3つ目と4つ目に共感されたということですが、平和学の中では5つ目が最上で、進化していくものということなんでしょうか。
岩澤 1つ目は選ばないようにしようということを教えていて、2つ目から5つ目までは人によります。キャリア選択の問題であって、どれが良いとか悪いとかはありません。実際に私が一緒に勉強した人も、自分はアフリカを平和にしたい、だから国連に行くんだっていう強い意志を持っている人もいたし、一方で外交の世界、メディアやジャーナリズムを志すような人は特に3つ目が多かった。私も飯を食べていくことを考えると3つ目だったんですが、個人的な興味は4つ目が強かったんです。非暴力って大事だなというのが、結構ガツンときたものがあって。
ちょうど最近もハマスとイスラエルのことが話題になっていますが、私は2001年ぐらいにアメリカに留学したのでその辺りの話は直接的にいろんな話を聞いたんです。暴力がフローだとしたら、権力はストックみたいな話があって、権力に対抗してコミュニケーションからアプローチするのがジャーナリズムの一つの役割じゃないかというのがあります。だから修士論文でも書いてたのが「ピース・ジャーナリズム&ガンジー」で、非暴力とジャーナリズムを紐づけたんです。ここを混ぜるっていうのが個人的なテーマの一つになっています。
平和の対義語は戦争じゃないという話が出てきて、それはあまり私も今まで考えたことがない発想でした。そこから、平和って因数分解ができると思ったんです。 佐々木 ご自身のあり方、会社の仕事の中での変化など、私たちに関わったことで生まれた具体的な成果や気持ちの変化はありますか。
高阪 平和って何かすごく遠いものなんですよね。コミュニティが立ち上がった当時はまだ広島・平和と聞くと、原爆・戦争とセットで語られるものという認識が強かったと思います。それが、佐々木さんやいろいろな方とお話する中で、平和の対義語は戦争じゃないという話が出てきて、それはあまり私も今まで考えたことがない発想でした。そこから、平和って因数分解ができると思ったんです。私たちの掲げるベターキャピタリズムもある意味では平和と言えるし、ステークホルダーとの関係性を構築することも、例えば貧困問題を解決することとかも、全部平和と言える。この経験が、日々いろんな人を取材する中でのヒントになったと思います。今ビジネスメディアをやっていて、バックグラウンドもずっとビジネスの世界だったので、平和という言葉を日常ではあまり使ってきませんでした。だから個人的にも変化を感じました。
佐々木 個人としての変化が特に大きかったんですね。周囲の人にそういう話をしますか。
高阪 そうですね、セッションのモデレーターを務めさせていただいたことをきっかけに、周囲に紹介しましたし、セッションで出会った方とその場で話したり、次はこういうテーマでやったらいいかなと思ったりもしました。モデレーターをするとすごく内容に深く入っていくので、セッションの話を受けて取材してみたいテーマが見つかったりもしました。
想定していた積み上げ目標よりも不連続に大きく上振れていくような経験をこの1年でやらせてもらったなと感じています。特に学生たちが。 佐々木 宇野さんは今、CHANGEMAKERSプログラムでSalesforceさんとの連携が始まったりしていますよね。いろいろ立ち上がりそうな感覚を感じていらっしゃいますか。
宇野 めちゃくちゃ広がりはあります。CHANGEMAKERSを立ち上げたのが5月頃でしたが、そこからどんどん佐々木さんがブリッジ役に回っていただいたことで、本来ならこの辺まで目指そうと思っていたところが、想定していた積み上げ目標よりも不連続に大きく上振れていくような経験をこの1年でやらせてもらったなと感じています。特に学生たちがそれを一番感じているのかなと思っています。
1人秋田から来ている女の子がいるんですが、佐々木さんと一緒にセールスフォースさんを訪問してプレゼンをしに行った場で、副社長さんがいらっしゃってました。彼女にとっては、普段は木の生えている森しか見てこなかったけれど、周りにビルの森があるのはこれが初めてという経験だったわけです。実はこれがきっかけになって、東京に引っ越してくることになって、大学も編入することになりました。そして彼女からさらに多くの学生が影響を受けたということも近々の変化だったりします。一緒にこうやってプログラムを作っていきながら、より多くの学生にインパクトをあげたいなと思っています。
いろんな立場の方がいらっしゃるので、共通言語の設定が非常に重要。誰か1人にフォーカスして、この人をこういう状態にしたいというイメージを。 — パートナーシップを活用していく中で、ご自身が大切にされていることや価値観についてお聞かせください。 百野 平和という言葉から入ると、共通言語の設定が非常に重要だと感じます。例えばグラミンがフォーカスしているのはSDGsが掲げている目標1番の貧困という言葉ですが、貧しくて困っているということがどういうことなのか、人それぞれで全然イメージが違っています。ここの共通言語の設定がない中で、社会課題を解決するというのはたぶんできないと思います。特にパートナーシップの場合、いろんな立場の方がいらっしゃるので、言葉を揃えていくというのが非常に重要です。平和一つとっても、誰か1人にフォーカスして、この人をこういう状態にしたいというイメージが多分一番重要で、言葉が大きければ大きいほど、社会課題系の人たちは大きなことをしたがる傾向があるように思います。逆に、企業とビジネスの世界では、対象を狭めてターゲットを特定してから拡大するというのが当たり前なんですが、社会課題の時は対象を広く捉えてしまう。1人の人をフォーカスしてどうするのかというところを明確にすることが出発点としては重要かなと思います。
その上で、パートナーシップは言葉は良いですが、やるのは非常に難しいです。自分たちでできるところとできないところを自分たち自身が知るということが非常に重要で、そこを認識している方々と一緒に協働することで、こちらとしては非常に嬉しいし、リスペクトが大きいので、win-winの関係ができます。ですから、パートナーシップを履き違えないできちっとやっていくという仕掛けが非常に重要かなと思います。
佐々木 今の百野さんの話を整理すると2つありましたね。1つは、共通の目的、共通のミッション、共通の言語を作るということ、もう1つは大きなことを語るのではなくて具体的に考えようということでした。パートナーシップという言葉も聞こえはいいけど、ちょっとふわっとしてるというか、綺麗事じゃない、簡単じゃないということですね。それぞれの持ち分とか役割があるから、そこをうまく役割分担しながら、どう自分たちの持ち味を活かして、どう自分たちの持ってないものは他社から借りて連携するかという関係性をうまく作るというのはテクニカルに難しいという話ですね。
個々の課題を見ていく、そして大きいところを見ていくというのがやっぱりすべての元。森と木の往復。平和って大事だよね、では誰にも届かない。 佐々木 高阪さんがちょっと考え込んでいるようですが、何か思うところがありますか。
高阪 そうだなと思って。森と木の往復みたいなことを、メディアの一員として普段心がけています。
メディアは全体としての意思を持って発信します。ジャーナリズムという側面もあります。今はいろんな企業がメディア化している時代ですが、私たちメディアはコンテンツを通して私たちの意思を伝え、問いを投げかけて、広めていくという役割があると思っています。その時にメディアの意思全体を表す言葉として大きなものは必要なんですけれど、別にベターキャピタリズムって大事だよね、平和って大事だよね、インクルーシブって良いねと抽象的に言っていても誰にも届かないわけです。
だから個別の記事では、こういう人にこういうメッセージを届けたいという具体的なことを心がけています。先日も編集部の記者が、メルカリの男女賃金ギャップの資料を紐解いてインタビューもして、記事を出しました。今週ちょうどノーベル経済学賞で男女の賃金ギャップの事が話題になっていました。具体的な事象から大きな流れに関わることを伝えるというのが大事で、それはメディアだけじゃなくて、どんなことにも言えると感じています。
カンヌライオンズから学んだこと。 未来感があって、ワクワク感があって、ユーモアも交えながら平和というものを推進していけるとさらに良い。 佐々木 そういう伝え方とか捉え方みたいなところは広報も関係してくると思いますが、岩澤さんはコミュニケーションの観点から、パートナーシップを築いていく、人を巻き込むところで気をつけてることや大切にしていることはありますか。
岩澤 カンヌライオンズという、1年に1回クリエイティブでインパクトのある広報を表彰する祭典があります。結構ベタなんですけれど、あれをみんな勉強するんですよ。ベストプラクティスを勉強して、何が今良い広報とされているのかを学ぶ。そこに現れたものは時代を反映しているんです。そういうのを見ていて最近私は思うことがあります。それはパートナーシップも同じことだと思っていて、この国際平和拠点ひろしま+東京コミュニティのイニシアチブをどう外に発信していくかということにも繋がると思うことです。Copyright by 岩澤なんですが、「STRENGTH」という略語で表せる方程式があるんです。インパクトがあって賞をあげたくなる方法論です。
「S」はSocialです。ソーシャルじゃないと人を巻き込んでいけないのでソーシャルが大事です。
「T」はTechnology。大体受賞作を見ていると、最新のテクノロジーをうまく使っているものが多いんです。東京コミュニティも同じだと思っていて、もし改善点があるとすれば、テクノロジーをもっとハイライトすることです。ある意味未来感もあって、ワクワク感があって、みんなが乗っかってくるわけです。
「R」はReasonableで採算性です。広報は広告と違って、なるべくお金をかけずに良いことをうまく伝えましょうというところがありますが、広告はお金さえあればできてしまうところがあります。いかにお金に頼らない取り組みかどうかが大事だと思います。それは多分、フリーライダーではないですが、お金をばら撒かずにいかに動員するかということでもあり、そこがにまさにパートナーシップの肝ですよね。普通はパートナーシップの裏にはお金が絡んでいるので採算性が大事かなと思います。
「E」でEarned Media、いわゆるメディアリレーションですね。第三者にちゃんと伝えて、ちゃんと理解してもらって、それが広がっていくということ、これも大事なことです。
「N」はNetwork、つまりステークホルダーをどれだけ巻き込めるかということです。受賞作を見ると、政府や業界団体、メディアなど、いろんな人を巻き込んでいるものが多いんです。そういう要素の相乗効果で「N」がさらに良い感じになります。
「GT」はGrowth。同じ船に乗っていて、来年はどうなるんだろうというワクワク感や未来感がないと人はついて来ないんですよね。
「H」でHumorです。ユーモアがないとしかめっ面なイベントになってしまいます。東京コミュニティも、平和というものをユーモアも交えながら推進していけるとさらに良いパートナーシップになるんじゃないかと思います。
支援する人と支援される人という二項対立・分断をどうやって生まないようにしていくのかっていうのは、メディアの力がないと難しい。 百野 グラミンもソーシャルビジネスの原則で楽しむことというのが入っています。やっぱり現場を見て夢中になっていくということが非常に重要だと思います。
百野 広報の位置づけは非常に重要で、例えば貧困のケースで言うと、支援される人と支援する人がいますが、こちら(問題・課題)をなくすというよりは、多分こういう仕組み(二項対立の構造)を作っている人たちを変えない限り貧困はなくならないと思っていて、そういう人たちに対してのメッセージが重要です。メディアの発信のあり方が今までは少し歪んでいるというか少し脚色があって、社会課題にフォーカスしてかわいそうな人たちを支援してあげようという切り取り方が結構あるので、リテラシーがない人たちがそれに踊らされて支援してあげようという構図になってしまいます。コロナも最初の頃は物資支援とかでそういう人が増えました。
(いま貧困状態にある)皆さんも一人の人間で、たまたまそういう状況に陥ってしまっただけで、タイミングによって(貧困状態とそうではない状態を)行き来するだけなのですが、支援する人と支援される人という二項対立・分断をどうやって生まないようにしていくのかっていうのは、メディアの力がないと難しいのかなという感じがします
「君あり、故に我あり」に感銘。 エンパシーを学ぶ英国の教育に魅了。 全然違う立場でお仕事をされている人 がいるんだなと思う、この場が価値。 高阪 私も最近二項対立について考えています。いかに私たちが教育の過程で二項対立的な思考を仕込まれているのかということを実感することが最近もありました。あなたのロジックと私のロジックのどっちが正しいですか?というようなことが組織ではたびたび起きます。しかもエリート組織ではそれこそがエリートの仕事のようになっていて、小さいころからそれで勝ち抜いてきた人たちもいると思います。
『君あり、故に我あり』というタイトルの本を読んだことがきっかけでインドのサティシュ・クマールという思想家の考え方に感銘を受けています。これはデカルト的な思考への懐疑です。デカルトは違う、クマールの思考が良いというのも一つの二項対立だから気を付けないといけないとは思いますが、この本では相互関係、共生関係の重要さを説いています。
イギリスに住んだことがないので詳しくはわからないのですが、イギリスだと小さいころからエンパシーを学ぶ教育をやっているそうです。他者の靴を履く、つまり全然立場が違う人の身になって考えるということ。イギリスの教育をただ礼賛したいのではなく、私たちは日頃からどうしても物事を分断して考えがちです。組織でも分断されているし、そういう思考をした方が競争に強いので、1個のセグメントだけ伸ばす、1点突破の方が勝てるとなっちゃうんですね。私も普段はソーシャルセクターとお会いすることがなかなかないので、こういう場でお話をして、全然違う立場でお仕事をされている人がいるんだなと思うこと自体が価値だなと思います。
囚人のジレンマを乗り越えていく人を一人でも増やすことが教育の大事な目 的。そうすると自然とまさに平和カルチャーが根付いてくると思う。 岩澤 私も同じことを思います。私は教育に一つ入れてほしいのが、いわゆる「囚人のジレンマ」です。win or loseでも、妥協でもなく、囚人のジレンマを乗り越えていく人を一人でも増やすことが教育の大事な目的だと思う。そうすると自然とまさに平和カルチャーが根付いてくると思うんですよ。パンが一つしかない中で、それを争わないといけないというような状況では、明日無くなっちゃうかもしれないんだから困る、時間がないという話になってしまうので難しかったりするんですけど、だからこそ囚人のジレンマを乗り越えていく人を一人でも増やすこと、それを明示的にやるべきだと思う。
百野 いま、エンパシーということをおっしゃっていましたけど、ソーシャルスタートアップのリーダーシップにおいてエンパシーが非常に重要と言われています。特に現場では安心安全な場を作らないといけないので、そこに傾聴だったり共感だったりが求められますが、そういうことがなかなかできない現場が非常に多いです。その中で、今の若い人たちは、親の世代が社会が崩れた時代と重なっていることもあって、社会をすごく俯瞰的に見ていて共感力が強いですし、そういうところに焦点を当てたビジネスをやっていきたいという人が多いので、これからは20代やZ世代の人たちが非常に重要で、グラミンで活動するZ世代が非常に多いです。いろんな大学との連携でソーシャルビジネスの授業などをやっていますが、エンパシーを持ったリーダーシップについて伝えています。
深く関われば関わるほど何か人間の嫌な部分が見えてくる。それを打破する、楽しんだり面白がることができるリーダーを創っていきたい。 佐々木 ワクワクとかユーモア、楽しむことが大事だという話がありましたが、やっぱりワクワク感が未来を作っていく、人を焚きつけるところがあるのかなと思いました。宇野さんはいつもそのことに言及していますね。
宇野 学生たちが800人ぐらい活動しているんですが、深く関われば関わるほど人間は嫌い合うようにできている、分断されるようにできているような感じがします。お互いに応援し合おうというテーマで、しかも割と意識の高い人たちを集めていても、深く関われば関わるほどちょっと距離を取り始める人がいます。何か人間の嫌な部分を見るようにうまくできているなと思いますね。そうなるとコミュニティとして成立しなかったり、ワクワク感を共有したり、お互いを尊重することがなかなかできないところもあったりします。
それをどうやって打破するのかと思ったときに、ちょっとエンターテインメントの要素を入れて楽しんだり面白がることで人のプロデュースを立てていることで、何か集団がまとまりをもっていくようなことを日々やっています。そういうことができるリーダーを今、佐々木さんとは創っていきたいねと言っていて、それをCHANGEMAKERSと呼んでいます。それこそ、体育だけ5で他は全部1みたいな中学生の男の子が来ているんですが、それはその子の良さで、体育5で他が1だけどプレゼンがうまかったり、友達を巻き込んだりして夢を与えるのが得意だよねというところにフォーカスを当てています。学校では普通に数学0点にフォーカスされてしまうんですけど、むしろそこをどう面白い人間に仕立て上げていくかということを我々は普段やっています。そういうムーブメントを皆さんと一緒に創れたらいいなと思います。
人との繋がりを作りやすい場を用意してあげる、自分が何かをGiveするっていう、そういうコミュニティであってほしいなと思いました。 — 東京コミュニティとのパートナーシップに対する今後の期待や、一緒に描きたい未来像についてお聞かせください。 百野 いま宇野さんがおっしゃったように、若い人たちがアクションをとって、企業とか大きいところはそれを応援する役回りでやっていくとか、そういう仕掛けを発信してアクションを取っていくというのは非常に重要かなと思います。
佐々木 私たちがそういうハブのような存在、繋ぎになれるように頑張っていきたいと思います。
岩澤 東京コミュニティの強みは、歴代錚々たる人が関わっていること、フィリップ・コトラーもそう。具体的に言うと、めちゃくちゃ名刺交換ができたとか、めちゃくちゃ一気にFacebookの友達が増えたりとか、そういうことが可能な場っていうのは、さっきのSTRENGTHの「N(Network)」じゃないですけれども魅力的だなと思います。結局こういう場だからこそ何かいろいろ起きるんですが、それはユーモアであり、エンターテインメントであり、人との繋がりを作りやすい場を東京コミュニティが用意してあげると、何かを一生懸命やりたい人たちや集まっている人たちが結果的にワクワクしてくるんじゃないかなという気がします。
高阪 若い人たちが入っていって一緒にやっていくのが大事かなと思います。でも、若い人たちだけじゃなく上の世代もワクワクしているのが必要だなと。私たちがいまここにいるのって、佐々木さんが何かよくわからないけど一生懸命やっている、何か志を持ってやっている、だから参加しているんですよね。
今年経済同友会代表幹事になった新浪剛史さんも「アニマルスピリッツ」とおっしゃっています。ものすごく簡単に言うと熱意や数値化できないけれどやりたいという思いが物事を動かすということだと思っています。
そしてコミットすることが大事。私もモデレーターをしたのですごく関わっている感じがしてきています。脳科学者によれば人はGiveすると愛着を感じるらしいですね。ほんとにその通りだなと思っていて、単にくださいっていうもらう方ではなくて、自分が何かをGiveするっていう、そういうコミュニティであってほしいなと思いました。
<大学生ボランティアの出身校> 東京外国語大学、早稲田大学、慶応大学、中央大学、明治大学、国際基督教大学(ICU)、県立広島大学、ボストン大学など <主な進路先(予定を含む)> 国際機関への就職やインターン、海外大学への留学、大学院への進学、ソーシャルビジネスの起業、出身地域へのUターンなど
個人サポーター紹介
東アジアの次世代が、近くと遠いと言わない社会をつくる
長川 美里
Misato Nagakawa
NPO法人Wake Up Japan 副代表理事
#東アジア #平和構築 #次世代 #近くて遠い
日々のビジネス活動を平和という観点で見れるように
下西 竜二
Ryuji Shimonishi
OTAGROUP株式会社 代表取締役プロデューサー
#エンタテインメント #広島 #Global Shapers
平和を実現するためにクロスセクターで事業に取り組まれる団体の趣旨に共感
藤井 哲也
Tetsuya Fujii
株式会社ソーシャルエックス 取締役
#リスキリング #貧困問題 #官民共創
各セクターを巻き込んでいく重要性を再認識
南 翔伍
Shogo Minami
一般社団法人ペアチル 代表理事
#ビジネスで社会問題解決に挑む #貧困・障害・虐待・非行の原体験をパワーに
よくある質問 a
ボランティアは、年齢や経験・スキルを問わず、私たちの活動に賛同し、コミュニティを通じてやりたいことを実現したい意思がある方です。 個人サポーターは、関連する分野で一定の技術的な専門性やネットワークがあり、私たちの活動の価値を力強く高めてくれる方です。
a
学生インターンは通年募集しております。お問い合わせからフォーム からご連絡ください。インターンは、通常のボランティアよりも深い知識と経験が求められるため、私たちの活動に優先的に取り組んでいただきます。採用には一定の審査があります。インターン終了時には、修了証を発行します。
q
大学院や海外大学に進学するために推薦状を発行してもらえますか?
a
ボランティアの活動状況に応じて推薦状を発行する場合があります。ボランティアリーダーとしての実績があり、進学後に得られる学びやネットワークを継続的に還元する意思があることなどが条件です。推薦状を目的とした活動や発行は受け入れられませんのであらかじめご了承ください。
a
以下の①と②のいずれか一つを満たすことを前提に、希望すればボランティアリーダーに立候補できます。 リーダーには、良質な出会いや学び、実績作りや活躍の機会を優先的に提供します。 ①ワクワクを楽しみ、他の予定よりも優先して、協力的に活動時間を確保できること ②「〇〇担当」としてアウトプットに責任を持ち、指示待ちではなく、主体的に関わること
a
高校生でもボランティアに参加できます。条件を満たせば、ボランティアリーダーになることもできます。
a
説明会は実施しておりません。Activoからの応募、もしくは問い合わせフォームからご連絡ください。
a
決められた仕事はありません。やりたいことをベースに、オーダーメイドで仕事を決めていきます。そのため主体性が求められます。 良くある業務としては、リサーチや資料作成、グラフィックデザインや動画の編集、SNSの発信やプレスリリースの作成などがあります。 そのほか、イベント開催時には、経験などに応じて、イベントの企画・制作・運営までを幅広くサポートして頂きます。
a
年齢や所属も様々なバックグラウンドの方たちが協働・交流しています。 ボランティアは、学生を中心に、広島出身・在住者の方でテーマに関心がある方、海外留学の経験など国際的な視野を持っている方が多いです。 社会人は、個人サポーターとして多くのプロフェッショナルが在籍しており、その多くはフリーランスや各団体の経営層としても活躍しています。